128 死守したその後
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が使っていたという機械なんですが・・・」
りえの母は話題を切り替えた。
「ああ、それは、私の甥の能力を機械化したものですよ」
奈美子が答えた。
「はい、俺が通っている高校に西川純に山田義昭っていう赤軍の人間が侵入してきた時に俺の異能の能力をいつの間にか複製して機械化したのです」
三河口が詳しく説明した。
「俺には見聞、武装、そして威圧、三つの能力をすべて持っています。奴等はおそらく機械を量産しているでしょう。そうなるともっととんでもない事になります」
「確かに三河口のお兄ちゃんみたいな人が増えるとこちらも劣勢になっちゃうよね」
「そうだ、その機械はそのフローレンスやイマヌエルという人しか壊せないみたいですが、その機械を壊す方法は何か聞いていないかしら?」
まき子はりえに質問する。
「いいえ、聞かなかったです」
「でも、向こうの世界に行った時に解るかもしれませんね」
「そうですね。フローレンス達にも聞いておきましょう」
そしてりえ達はお暇する時間が来た。かよ子はあの事を言おうとする。
「それじゃ、山田さん、羽柴さん、今日はどうもありがとうございました。また宜しくお願い致します」
「はい、ではまた」
「あ、あの、りえちゃん・・・!!」
かよ子はりえを呼び止めた。
「えっ?」
「実はね、大野君が四月から転校することになってね、それで杉山君が喧嘩しちゃったんだ・・・」
「ええっ!?」
「それで、お願いがあるんだけど、明日、杉山君の家に一緒に行ってくれるかな?」
「うん、いいわよ」
りえは承諾した。
「ありがとう」
りえとその母は山田家を後にした。隣のおばさんが車でりえ達を送って行った。
「それでは俺達も失礼しますよ」
「うん、じゃあね」
三河口と利治も家を出た。
りえは先代の護符の所有者であるおばさんの車の中で夏休みに会った杉山の事を考える。教会のピアノを弾いていたら皆から幽霊と間違われ、ピアノを勝手に使ったと杉山に言いがかりを付けられて喧嘩し、自分を乙女じゃないとけなされるわ、挙句、挑発されて杯を使って喧嘩までした。だが、りえはそれでもあの杉山の事が気になっていた。東京に帰ってからも・・・。
(たしか杉山君の友達って、大野君って言ったっけ?転校するからって喧嘩するなんて・・・)
そしてりえは考えた。
(やっぱり、杉山君、案外臆病じゃない・・・)
りえはそう考えた。親友がいなくなって寂しくなるのが嫌で喧嘩したのだと。
(杉山君・・・。あんた、それでいいのっ?これから大変な事が待っているってのにっ・・・!!)
りえは杉山との再会に緊張が同時に走った。
「りえ、着いたわよ」
「え?うん、ありがとうございました・・・」
りえは
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