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おっちょこちょいのかよちゃん
127 杯の所有者のクリスマス・イブ
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。だが、そのブーメランは光線を発射した。しかし、それも丸岡の矛盾術で無効化された・・・、と思ったが、
「うおっ!!」
 光線がなぜか丸岡に命中した。丸岡は眩しくて目を瞑り、遂には光線の勢いで後ろへまた引きずり降ろされた。
(なぜだ!術は途切れさせなかった筈だ!!)
 丸岡はなぜこのような事態になったのか、そして異能の能力(ちから)を使う為の機械が破壊されたのか理解できなかった。そして日高の方は向かい火に苦労していた。そして風が吹いた。りえはチャンスと思い、その風を杯に出し、杯から風の精霊が現れた。風の精霊は少女のような姿だった。
「私はシルフ。風の聖霊よ」
「あの炎を風で強くしてっ!」
「了解!」
 シルフは風を起こし、日高を襲う炎の威力を強めた。日高が火の海に飲まれそうになる。そんな時、どこかからヘリコプターが飛んできた。そして上空から水のようなものが滝のように落ちて来て、炎を消した。
「修、敏彦!」
 その場にはいつの間にか一人の女性がいた。
「そ、総長!!」
(ソーチョー?)
 りえはこの女性が誰か気付いた。かの日本赤軍のリーダーであるという事を。
「ここは撤退よ。ヘリコプターに乗りなさい」
「りょ、了解!」
 丸岡と日高はヘリコプターから出てきた縄梯子で逃げる。りえはシルフとサラマンダーに命じる。
「シルフ、逃がしちゃダメっ!」
「了解」
 シルフは突風を引き起こして縄梯子を揺らし、サラマンダーは縄梯子を燃やそうとした。しかし、総長と呼ばれた女性が剣を一振りする。二体の精霊の攻撃を無効化したどころか、精霊達を消滅させた。
「何?あの剣・・・」
 りえ達は女が持っている剣は何なのかと気になった。
「二人は本部へ戻りなさい。私は名古屋へ行くわ」
 女性は丸岡と日高にそう言ってヘリコプターの内部に入り、ヘリコプターはそのまま去って行った。
「二人共、大丈夫っ!?」
 りえは友人たちの安否を確認した。
「ええ、大丈夫よ」
 そして背後からある女性が現れた。
「杯は何とか守り切れましたわね」
 その女性は平和の世界の人間・フローレンスだった。
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