127 杯の所有者のクリスマス・イブ
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女は防御に特化した武装の能力を有している為に、その男の攻撃を自分の能力で防ぎつつ、異世界のブーメランで迎撃しようと考えていた。
「それで俺が抑えられると思ってんのか?」
男はそう言うと、みゆきも鈴音も、そしてりえも恐ろしさに怖気づいた。
(あの男子の威圧の能力とはこんなものなのか・・・。凄いな・・・)
男は嘗て清水で異世界の杖を頂こうとした時に、とある高校生男子に睨まれて自分の攻撃が通じないどころかそれだけで威圧され、無様に吹き飛ばされた事を思い出した。同じ日高と呼ばれたもう一人の男もこの地で杯を奪おうとした際に同一人物と思われる男子高校生に同じような目に遭ったとか。
(この機械さえあればもう怖いものなしだな)
そして西川に山田という男が文化祭に侵入してその男子の異能の能力を全て複写させ、同じように似た能力を発動させる機械を開発させた。男は近づく。
(この女子は杯を俺に差し出すべき物と認識させる・・・!!)
男は認識術を使った。りえは催眠されたかのように男の頭の中で思っているがままの如く、杯を差し出しそうになる。
「り、りえちゃん、ダメ!!」
鈴音は叫ぶ。みゆきはりえを抑えつけた。その時、「バギッ!!」と音がした。
「何だ!?」
「丸岡、機械が壊れたぞ!」
日高が叫んだ。
「何だと!?」
「今だ!」
みゆきはブーメランを投げる。丸岡のどてっ腹に命中し、丸岡はその場から遠ざけられた。そしてりえは我に返った。
「はっ、私は一体っ・・・?」
「りえちゃん、今あの男に杯をあげようとしてたんだよ!」
みゆきが説明した。
「そ、そうだったのっ!?」
りえは己の失態を知った。対して日高の方は鈴音が対抗した。鈴音が錫杖を振る。冷気が放射され、日高は冷気に包まれ、足が凍り付いた。
「このやろ・・・!!」
日高は道路のアスファルトを粉砕して。氷漬けから脱した。砕け散った氷を蹴る。その威力は弾丸の用だった。だが、鈴音はそれを錫杖の炎で溶かした。だが、日高も容赦するはずがない。鈴音が出した炎を魔術か超能力のように強化させ、三人を焼殺しようとした。
「させないわよっ!」
りえが杯を出した。炎を吸い込み、炎の精霊を召喚した。
「サラマンダー、向かい火で抑えてっ!」
「了解!」
サラマンダーは向かい火で三人を防いだ。一方、丸岡を相手にしていたみゆきはブーメランをもう一度投げて丸岡に対抗した。だが、丸岡は自分のもう一つの術である矛盾術を使用した。ブーメランは丸岡に命中することなくそのまま戻ってしまった。
「もう、しぶとい能力だね!」
みゆきはもう一度ブーメランを投げる。
「何度やっても同じだ!」
丸岡はまたブーメランを矛盾術で通さないようにした
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