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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
踏み込んだあたしは、窮地に陥る
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クルス。
小鬼も一緒に襲いかかる訳だがそれはどうにも連携の取れた動きを見せてきた。
妙なのだ。
それに

「俺達だけで100は殺した。あっちも多分そこそこ殺してるだろうよ。なのにまだウジャウジャ出てくる。これは操ってるって可能性はゼロで、むしろ1から"生み出してる"って言う方が正解かもだな。」
「生み出している…ですか?」

数が一向に減らないのは、それらを生み出しているからではないかと尾頭は口にする。
ならしかし

「召喚系の魔術でしょうか?だとしたらこれだけの数を生み出すのにはそれ相応の魔力も必要の筈…。」

小鬼とはいえこれだけの数を召喚するのならそれなりの魔力は必要なはず。
テイマーという配信者の陰にいるサーヴァントが何者なのかはまだ分からないままだった。

「サーヴァントの正体もモンスターの生産方法のタネも、どのみちテイマーを見つけてぶっ殺せば分かるやつだ。そら、行くぞ。」

襲い掛かるモンスターをものともせず、彼らは行進する。
だが

「…!」
「へぇ…ちったぁ骨のある奴が出てきたな。」

廃屋を破壊しながら登場し、ズシンと重い足音を響かせこちらに近づいてくる身の丈3メートルは超えるであろう巨大な"何か"
そう、それは『鬼』だった。
赤鬼、青鬼、緑鬼。FGOで呼ばれる『大鬼』という類だ。
数は5。しかし…

「あれ、なんやろね。」

それらの鬼は皆、顔に札のようなモノを貼り付けられていた。
人型のようにも見えるし鳥のようにも見える。中央には目が描かれた不思議な御札だ。

「関係ねぇ、どうあれ殺せば一緒だろ。」
「せやね。」

武器をかまえる各々、そしてスピーカーからは相変わらず間が抜けた明るい声の実況モドキが響く。

『始まりましたVS大鬼!ここまで来たのは君達が初めてだ!!さぁさぁ!!この強敵相手に彼らはどう立ち回るのか!?レディー…ファイッ!』

テイマーの掛け声と共に大鬼達が雄叫びをあげる。
周囲のものがビリビリと揺れ、思わず耳を塞ぎたくなるような声量。
御札のせいで恐怖よりもどこか不気味さを感じさせる大鬼は、それぞれの得物を手に挑戦者に襲いかかった。


?

その頃、分断されたあたし達は

「なんだろう…ここ。」

イリヤちゃんが何やら妙な所を見つけた。
廃屋の中に隠れて敵をやり過ごそうと入ったところ、部屋の真ん中には重い鉄板が一枚敷かれていた。
気になり、どかしてみればなんとそれは地下に続く階段があり、冷たい空気が吹いてくる。
真っ暗で、ほんの少し先も見えない。
合流するのが先だと言ったがここは

「行こう。」
「えっ!?葵さん本気ですか!?」
「もしかしたらこの先、テイマーって奴がいるかもしれない。それにそいつを叩
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