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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
踏み込んだあたしは、窮地に陥る
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え、強力な呪いを仕込んであります。』
自分の履いているブーツ。
なるほど。つまりはかけられた魔性特攻のまじないで小鬼が爆発したわけだ。
「さすがはあたしのキャスター。魔性絶対殺すウーマンの名はだてじゃないね。さしずめ"魔性絶対殺すブーツ"ってかんじ?」
「思いの外そのままなんですけど!!」
さて、想定外のプレゼントをもらい形勢逆転だ。
複数の小鬼達はあたしの蹴りで仲間が爆散したせいか、じりじりと後退りしている。
ただものじゃない。それだけは低い知能の彼らでも理解は出来たんだろう。
「じゃあ香子!あたしとイリヤちゃんは合流出来る場所をなんとか探す!」
『かしこまりました。他に何か問題はありますでしょうか?』
「ううん、ナシ!全部蹴散らして解決する!!」
地を蹴り、あたしは駆ける。
逃げる小鬼、襲い掛かる小鬼と奴らは様々だがそんなの関係ない。
立ちはだかるなら、全部蹴飛ばす。
「行くよイリヤちゃん!ついてきて!!」
「は、はい!出来るかどうか不安ですけど…精一杯サポートします!!!」
小鬼を蹴散らし、イリヤちゃんの後方射撃の援護を受けながらあたし達は進む。
しかし、本当に数が多い。
一体どれだけの数を操っているというのかがやはり気になるが、とりあえずは合理するのが先だ。
『分断された挑戦者御一行!しかし怒涛の快進撃を見せる!』
配信者テイマーが実況する声がスピーカーから聞こえるが煽っているようにしか聞こえない。
「んのっ!!」
小鬼を蹴り飛ばし、スピーカーにぶつける。
うるさいから今は黙っていて欲しい。
「…!」
「葵さん?」
と、ここで監視カメラを見つけた。
こうしていたるところからあたし達を撮り、見世物にしていると思うとなんだか段々と腹が立ってきた。
なのでそれに向かってキッチリ言ってやる。
「さぞやパソコンの前でふんぞり返ってるんだろうけど、逃げるなら今のうちだよ。あたし達は必ず、お前の買おをぶん殴りに行く!!」
?
一方。
葵、イリヤの2人と分断された尾頭、酒呑、紫式部は
「で、アンタのマスターは無事なのか?」
「ええ、連絡をとりましたが葵様の様子は無事です。イリヤさんも問題ないかと。」
「へぇ、そりゃ良かった。」
改造ショットガンで小鬼やホムンクルスを次々と肉塊に変えながら尾頭は淡々と答える。
「しかし気になるな。」
「何が…でしょうか?」
「酒呑、お前も何かおかしいと思わないか。」
ここで尾頭はある違和感に気付く。
「せやね旦那はん。小鬼がホムンクルスと徒党を組むなんて聞いたことあらへんわ。」
確かにそうだと、紫式部も考えた。
追加でやってきたホムン
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