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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
踏み込んだあたしは、窮地に陥る
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訳の分からないくらい強い。
いや、これはもはや理不尽だ。

改造された銃は小鬼を木っ端微塵にし、さらに懐に飛び込んできた命知らずな者は頭を軽く握りつぶされる。
彼は…本当に人間だろうか?

『あーあー、テステス…よし。』

そうしてとめどなくやってくる小鬼達を殺していると、随所に設置された拡声放送スピーカーから男の声が。

『やぁやぁようこそ!勇敢なるサーヴァント諸君!私はこの廃工場の主、人気配信者のテイマーだ!』
「うるせぇ」

と、1番近くにあったスピーカーを撃ち抜く尾頭さん。

『おいおい横暴だなぁ。私は君達と視聴者にゲームを楽しんでもらいたいだけなのに…。』

しかし別の場所からのスピーカーからまた聞こえる声。
どうやらこの声の主こそ、動画配信者のテイマーらしい。

「知るか。お前のクソみてぇな趣味になんの興味もねぇ。俺達はてめぇを殺しに来たんだ。」
『殺す?殺すって?ハハハ言うねぇ!実にチャレンジャーらしい!』
「ちっ!」

ムカついたのか、尾頭さんは別の場所のスピーカーも容赦なく破壊する。

「ゲームは簡単。君達は私を見つけられればいい。そうすれば君達の勝ち。でもそれまでに凶暴なモンスターや様々な罠が張り巡らされているからね。さぁ、何人生き残るかなぁ?」

それじゃあ、ゲームスタート!!という掛け声と共に今度は別のモンスターがやって来る。

「わぁぁあ!!!またなんか来たぁぁ!!!」
「野郎…気に入らねぇ…!」

叫ぶイリヤちゃん。
イラつく尾頭さん。
そんな彼らに迫るのは真っ白な巨体を持つ人工生命体、ホムンクルスだ。

「成程…モンスターを従えてるから"調教師"ってワケだ。」

そんなホムンクルスを尾頭さんは顔色一つ変えずに撃ち抜いていく。
脅威ともなんとも感じていない。ただ邪魔な存在だと思っているだけだ。

「しかしこれだこの魔物を…たった一人の人間が従えているのでしょうか…?」

ふと、香子が疑問を口にする。
ここまで倒してきたモンスターは30は超えている。
一人の人間がここまで多くのモンスターを従えるだろうか?
それともテイマーはマスターの可能性もある。
使役する系統となるとおそらく香子と同じキャスタークラスのサーヴァントだろうか?
ともかく、正体を突き止めなければ全ては推測のまま、
下手すればサーヴァントよりモンスターを屠る尾頭さんに続いて行こう。

「?」

と、ここで何か嫌な予感がした。

「葵様!!」
「ッ!!」

壁の横には何かセンサーのような赤いランプ。
それはピーという甲高い音と共に点滅すると

「イリヤちゃん!!」

爆発。
モンスターに気を取られていたイリヤちゃんを抱き、爆風から逃れるため地
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