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『外伝:紫』崩壊した世界で紫式部が来てくれたけどなにか違う
踏み込んだあたしは、窮地に陥る
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「…?」

地下室。
陽の光が僅かに差し込むその場所で、男は液晶に目を向けた。

「…ちっ、勘づかれたか。」

壁に設置された10数個の液晶。
それは廃工場の至る所を映しており、1つの液晶には傭兵の尾頭 守そしてサーヴァント達が映っていた。

「まぁでも面白いや、ちょうど人間相手にも飽き飽きして来たし。ゲリラ生放送と行こうかな?」

男は机にあるパソコンを使い、いつものように配信を始める。
ある時は誘拐してきた女性とモンスターの鬼ごっこ配信
別の時はあらゆる拷問器具で女性を痛めつけ、死姦する。
法律の死んだこのご時世だ。
何をしようが犯罪にはならないし、何より暇を持て余した奴らがこうして刺激を求めて配信を見に来る。

配信を始めれば、もうそこには三桁を超える視聴者がいる。

「はいどーもー。テイマーチャンネルへようこそ!突然で申し訳ないんだけど、実は俺の家にゲストが来てね、ゲームをしようと思うんだ!」

液晶に向けいつも通りの間が抜けた挨拶をするとコメント欄が更新される。
なに、いつもの鬼ごっこ?とか
レイプショーか?とか
視聴者参加型の強姦イベント?とか
匿名性をいいことに欲望をさらけ出したコメントで埋め尽くされた。

「うーん残念!正解はどれでもない。実はそろそろゲームの対象をサーヴァントに変えようと思ってね!」

そういい、動画配信者テイマーは彼らの映る液晶に切り替える。

「どう?ヤバくね?男は即殺すとして中々上玉揃いでしょ?」

映されたサーヴァントを見てコメント欄はすぐに埋め尽くされる。
視聴者もどんどん増え、これは儲かること間違いなしだ。

「それじゃあもう始まってるけど改めて、第一ゲームスタートってコトで!」

テイマーは指を鳴らし、ゲームは開始された。


?

「ちっ、雑魚ばかりだな。」
「そうやね。少しは骨のあるやっこさんがでてきてほしいんやけど、このままじゃ拍子抜けやさかい。」

廃工場に踏み入り、まず最初にあたし達を出迎えたのは動画配信にもいた"小鬼"であった。
だらりとよだれを垂らし、両手を振り上げ襲いかかる小鬼達。
人間には脅威だとしても、サーヴァントにとってはなんて事ない。
酒呑童子は容易く彼らの首を跳ね飛ばし、イリヤちゃんはパニックになり、滅茶苦茶に魔法を放つもそれは充分に効果を発揮した。
そして

「この程度ならお任せ下さい。」

人差し指で空間をなぞり、綴った文字を飛ばして小鬼達を撃退していく香子。
魔性ならお任せ。魔性絶対殺すウーマンとはよく言ったものである。

あと、サーヴァントではないが

「弱い。弱いな。俺達止めたきゃビーストでも連れてこいよ!!」

サーヴァントを率いるマスター、尾頭さんも
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