第十二話―絶望の咆哮
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
ドドドドドドドドドドドド!!!!!
規則的な爆音が鳴り続き,金角は晴れることのない爆炎に包まれる。互乗起爆札……それは,起爆札が次の起爆札を口寄せすることによって連鎖的かつ半永久的に新たな起爆札が召喚され続け爆発を繰り返す,扉間考案の一点集中爆破戦術である。
「ぐ……!ぐおおおぉぉっ……!!」
立ち込める煙の中から,激しい爆音に混じってうめき声が聞こえてくる。
(タフな奴だ。この爆発の中で,まだ意識を保っているとは……。……ん?)
しかしその時,扉間はこの止まらない連続爆破の中に,妙なチャクラを感じた。……いや,正確に言えばその禍々しいチャクラは最初に金銀兄弟と相対した時からかすかに感じ取ってはいたのだが,ここへ来てそれが次第に大きくなり始めているように思えた。
(……これは……まさか……!)
「おのれ……!ぐおおぉぉっ……!おのれ……っ!!銀角……っ!!ぐおおおぉぉぉぉっ!!!」
(まずい……!このチャクラは……!)
ドン!!!
次の瞬間,大きな衝撃波が放たれ,金角を取り巻いていた爆炎は吹き飛ばされる。さしもの扉間も,その衝撃に押されて少し後ろによろめく。
「くっ……!」
その衝撃を最後に辺りは静寂に包まれ,今まで凄まじい爆音が鳴り響いていたことを改めて思い出させた。
(爆発がやんだ……!?起爆札の口寄せの連鎖が全て済んだか……?いや,それにしてはあまりにも早すぎる……。)
「ヴオオオォォォッ!!!」
吹き飛んだ煙の中から現れた金角の姿は,全身に赤黒いチャクラを纏い,幾本もの尾を持ち,先ほどまでの姿からはおよそ想像もつかないものとなっていた。体躯も心なしか大きくなったように思える。
(あの姿……どういう訳かは知らぬが,やはり九尾の力を持っていたようだな。起爆札は九尾チャクラの圧と先ほどの衝撃に耐えられず,引き裂かれたといったところか……。)
「ヴオオォォッ!!」
ビュン!
腕とも尾とも分からない赤黒いチャクラが,鞭のようにしなりながら扉間に向かう。
(速い!!)
フッ!
扉間はギリギリで飛雷神の術で飛び,攻撃を回避する。チャクラの鞭は地面をたたき,岩盤に入った亀裂が放射状に延びる。
(まさか銀角を倒されたことで正気を失い,九尾の力が覚醒してしまうとは……。まずいな,あの力を正面から抑えられるのは兄者かマダラくらいのもの……まともに戦っても勝ち目はない……!)
〜〜〜〜〜
バッバッバッバッ!!!
「火遁・火炎龍大炎弾!!!」
「風遁・乱気流大乱破!!!」
「まずい……!!」
サスケとサイゾウが放つ,最高火力の合わせ技が角都に襲いかかった,その時である。
ドン!!!
「!?
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ