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非日常なスクールライフ〜ようこそ魔術部へ〜
第101話『予選F』
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的を射抜こうともせず、じっと瞑想しているかのような結月の姿を傍から見れば、一体どうしたのかと疑問に思うだろう。
しかし彼女はその間にも、徐々に自分の"領土(テリトリー)"を広げていた。


「あれ、なんか涼しくなってきたな」
「クーラー? 外なのにか?」
「いや、てか寒くね?」


辺りから、そんな声が漏れ始める。それもそのはず、今の時期は太陽が燦々と照りつけ、汗が止まらないほど暑い真夏なのだ。それにもかかわらず、外にいて寒さを感じるだなんて、日陰だとしてもそんなことが起こり得るはずがない。

しかし、現に結月がその現象を起こしている。氷を司る白鬼(びゃっき)だからこそ成し得る荒業。すなわち、


「え、雪……?」
「雪が降ってきた……!?」
「どうなってんだ!?」


──"領土(テリトリー)・大雪原"。







「何だよここ……」


予想外の光景に、思わず情けない声を洩らした伸太郎。
それもそのはず、今まで暗く狭い通路を進んできたというのに、いきなりこんな明るく天井の高い広大な空間に迷い込んだのだから。山の中にこれほどの空間が入るのかという疑問もあったが、そんなことは後回しだ。まずは、


「先へ進む道を探さなきゃだな」


何事にも、冷静さを欠いては上手くはいかない。状況を素早く正確に判断したならば、即座に次の行動に移らなければならないのだ。
幸い、今までの通路と違って壁に松明の明かりが灯っているので、状況の把握は素早く行なえた。

しかし、「先へ進む道」と言ったが、これが大問題。何せ道が無いどころか、むしろ有り余っているのだから。壁を伝う螺旋階段の10段に1枚という具合で、扉が壁に設置されているのだ。


「まさか、これ全部開けていかなきゃいけないんじゃねぇだろうな……」


天井が見えないほど高い空間。もちろん、階段の先も見えない。となると、扉の数は膨大である。それらを一つ一つ開けて確かめるなんて、時間の無駄も甚だしい。


「大体、これが罠って可能性も否定できないしなぁ……」


こんな如何にも何かありそうな場所に見せかけて、実は罠でしたなんてこともありえない話ではない。伸太郎ならそうする。でも本当にそうだったらキレる。
だが、運営がそこまで性格が悪い可能性を考慮しないのであれば、地道に扉を開けていく他あるまい。


「一番上がゴール、ってオチも勘弁して欲しいところだが……」


闇に消えた天井を見上げながら、伸太郎は嘆息した。
ここはどうすべきなのか。先に一番上まで登り切る選択肢もあるが、もしとてつもない高さだとしたらどうする。恐らく、階段を登るだけでスタミナ切れだ。その先にもしゴールがなかった場合、ぶっ倒れて
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