暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクールD×D イッセーと小猫のグルメサバイバル
第75話 空の危険区域、ベジタブルスカイに向かって駆けあがれ!
[1/12]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 
side:イッセー


「ありゃ積乱雲だ!親父の奴、人が悪いなんてもんじゃねえぞ……!」


 俺は頭上に渦巻く巨大な雲の塊を睨みつけながら親父へ悪態をついた。いくら修行のためとはいえ空の立ち入り禁止区域に入らされることになるとはな。


「イッセー、積乱雲とはなんだ?」


 すると積乱雲の意味が分からないゼノヴィアが俺に質問をしてきた。


「積乱雲っていうのは別名『雷雲』と呼ばれる巨大な雲だ。『入道雲』とも呼ばれている」
「入道雲って夏とかに見るあの大きな雲の事?」


 俺の説明にかつて日本に住んでいたイリナがそう答えた。


「そうだ。あの雲の中は乱気流と雷で渦巻いている危険地帯で航空機も絶対に近づかない。あんな所に近づくのは恐れ知らずのアホくらいだ」
「今からアレに近づこうとしている僕達はまさにアホなんだろうね」
「まったくだな」


 祐斗の呟きに俺も同意する。あんなもの普通は使づかずに離れようとするからな。


「皆、ここから先はライタースーツを着るんだ。あれだけの大きさの雲だ、『ダウンバースト』が起こる可能性が高い」
「ダウンバースト……?」


 流石にリアスさんもダウンバーストについては知らなかったか。


「簡単に言うと雲から地面に向かって冷たい空気が叩きつけられる現象の事だ。さっき感じた冷たい風は辺りの熱を乱気流が奪ったから起きたのだろう。いつ落ちてくるか分からねえから急いで着るんだ」
「分かったわ!」


 俺の説明に全員が頷き急いでライタースーツに着替えていく。


「よし、全員着たな。じゃあ次はこれを皆に渡すぞ。ルフェイ!」
「了解です!」


 俺はそう言うとルフェイに頼んで異空間から酸素マスクと『酸素の葉』を出してもらった。


「これをこうして……よし、出来た!」


 俺は酸素の葉を酸素マスクに入れて全員にそれを渡した。


「イッセーさん、これは何ですか?」
「これは貴重な『酸素の樹』から取った葉でな、少しの光さえあれば息に含まれている二酸化炭素と水分で光合成をおこなって酸素を作ってくれるんだ。ここから先は呼吸もままならないはずだ、だから酸素マスクが必要になる」


 アーシアの質問に俺は酸素の葉について説明する。希少なものだが普通の酸素マスクでは壊れてしまう恐れがあるからな、あのカバーは大型の猛獣が踏んでも壊れない耐久がある。


「でもイッセー君、辺りは太陽の光が遮られて真っ暗ですわよ?」
「大丈夫ですよ。何せ雷があんなに落ちていますからね。光に困ることはないでしょう」


 朱乃さんの言う通り辺りは分厚い雲に覆われていて太陽の光は遮られてしまっているが、あちこちで雷が落ち
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ