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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
G編
第67話:始まりの騒動
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弦十郎はモニターに映るノイズの反応を睨みながら溢す。その隣には、今回の作戦にてオブザーバーとしてやって来ていたアルドの姿もある。
「魔法使いは今の所確認されていないようですね」
「あぁ、幸いな事にな。だがこれは何者かがソロモンの杖強奪を目論んでいると見て間違いない!」
拳を握り締める勢いで告げる弦十郎の言葉は、司令室の職員の気合を入れ直すのに十分だった。
前回の一件で、ソロモンの杖の危険性を彼らは嫌と言う程知っている。それを再び悪事に利用しようとする者の存在を、許す事など出来る筈がない。
現場の少年少女をサポートすべくコンソールに指を、モニター目を走らせる。
銃後で奮闘する彼らの姿を眺めつつ、アルドは頭を回転させる。彼女がここにこうしているのは、今回の作戦でジェネシスの介入が予想されたからだ。だが実際には魔法使いは1人として姿を現さず、代わりにノイズの大群が大挙として襲い掛かってきた。
それ自体は確かに問題だが、アルドが腑に落ちないのはノイズの制御方法である。あのフィーネでさえ、ノイズの完全な制御にはソロモンの杖を必要としたのだ。敵が求めているだろうソロモンの杖は現在貨物列車の中。にも拘らず、ノイズ達は統制の撮れた動きをしている。
明らかに順番がおかしかった。これでメイジが襲撃しているのであればここまで疑問を抱く事は無かったと言うのに。
――…………まさか?――
アルドはある仮説に行きつき、もしもと言う時の為の保険としてホワイトガルーダの脚に文を巻き付けて飛ばした。
***
「はい、はい……多数のノイズに混じって、高速で移動する反応パターン?」
あおいが端末で仮設本部と連絡を取り合いながら、ウェル博士を始めとしてクリスと響、透を先導する。
「三ヶ月前、世界中に衝撃を与えたルナアタックを契機に、日本政府より開示された櫻井理論。その殆どが未だ謎に包まれたままとなっていますが、回収されたこのアークセプター・ソロモンの杖を解析し、世界を脅かす認定特異災害ノイズに対抗しうる新たな可能性を模索する事が出来れば……」
「そいつは……ソロモンの杖は、簡単に扱っていいモンじゃねえよ」
ウェル博士の独白に、クリスが苦い顔をしながら答えた。居場所を作る為、フィーネに誑かされたからとは言え、実際にソロモンの杖を起動させたのはクリスである。その事に対して彼女は未だに負い目を感じていた。
そのクリスの肩に透が手を置き、クリスの片手を響が優しく取った。
「ッ!? う、あ?」
「大丈夫だよ、クリスちゃん」
励ましの言葉を投げかける響。言葉は無いが、透も同じ想いをクリスに対して抱いていた。それは確かにクリスに伝わり、罪の意識に苛まれてい
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