第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(3)
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「驚きましたですねえ! これは大変なことになりましたよ! アシュラマンと言えば、キン肉マンと2度の対戦をし、正義超人を壊滅寸前にまで追いやった超人ですよ! その後は正義超人として活躍したこともありましたが、最近になって再び悪魔超人として登場し、キン肉マンの息子であるキン肉万太郎と戦ったのは、皆様も記憶に新しいことでしょう! 結果こそ、アシュラマンはキン肉マン、キン肉万太郎に負けを喫していますが、その試合内容は、むしろアシュラマンの方が、圧倒的な試合運びをしていたのです!」
解説の中野さんは、アナウンサー以上に興奮している。
「今のグレート・ザ・屍豪鬼選手は、アシュラマンの能力をすべて受け継いだ超人です。つまり……キン肉マンの能力を受け継いでいるキン肉マンルージュ選手と同等か、それ以上の実力を持った超人だと言っても、過言ではないでしょう!」
観客は中野さんの解説を、静かに聞いていた。観客はアシュラマンという伝説超人の突然の登場に、驚き、戸惑い、不安を感じている。それほどまでにアシュラマンは有名で、圧倒的な強さを誇った超人である。
“アシュラマンはやばいって……キン肉万太郎と、ケビンマスクを苦しめまくった、あのベテラン超人だろ?”
“キン肉万太郎とケビンマスクって言ったら、超人オリンピックのファイナリスト、事実上の新世代超人のツートップだぜ……そんなふたりに、勝ちそうだったんだぜ、あのアシュラマンってさあ……”
“いくらなんでも、キン肉マンルージュちゃんには……相手が悪すぎるよ……”
先ほどまでのキン肉マンルージュ優勢という雰囲気が、いっきにグレート・ザ・屍豪鬼優勢へと変わってしまった。
そんなどんよりと意気消沈した雰囲気の中、アシュラマンに変身したグレート・ザ・屍豪鬼は、自陣のコーナーポストまで戻っていく。そして準備運動をするかのように、全身を脱力させながら、ピョンピョンとその場で跳ね上がる。
「カーカカカ! さあ、仕切りなおしじゃわい! 今度はこの、アシュラマン・ザ・屍豪鬼が相手じゃい!」
まるで第2試合が始まるかのように、リング上では両選手がコーナーポストまで戻り、体勢を整えている。
「どうしよう……ミーノちゃん、マリお母さん……」
消え入りそうな声で、キン肉マンルージュはセコンドにアドバイスを求める。
「アシュラマン・ザ・屍豪鬼……とんでもない強敵ですぅ……強敵ですが、キン肉マンルージュ様はアシュラマンの試合を何度も何度も、見ていらっしゃるのですぅ?」
「う、うん……見たよ、たくさん……たくさんたくさん……」
「ええと、うまく言えないのですがぁ……アシュラマン攻略の鍵は、キン肉マンルージュ様ご自身の中にある気がしますですぅ」
「わ、わたしの中に?! …
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