第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(3)
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勢いをつけて反発した。キン肉マンルージュとアシュラマン・ザ・屍豪鬼は、その反発を利用して、飛び上がった。
“ずっだあぁん”
キン肉マンルージュとアシュラマン・ザ・屍豪鬼は、リング中央にまで飛びながら移動し、ふたり同時に着地した。
「キン肉マンルージュ選手! アシュラマン・ザ・屍豪鬼選手! カウント地獄から無事生還! 試合はまだまだ終わらない!」
アナウンサーはマイクを握り締めながら、叫ぶように言った。
「ガーガガガ! 見ての通り、儂の腕はもう使いものにならん。加えて、体力は無い、ダメージは甚大。正直、まともに戦える状態ではない。じゃが、それでも貴様に負ける気がせんわい」
アシュラマン・ザ・屍豪鬼はキン肉マンルージュを見下すように言いながら、歪んだ笑みを浮かべる。
対するキン肉マンルージュは、反論の言葉すら、口から出すことができないでいた。
整わない息を、ゆっくりとした呼吸で整えようとするキン肉マンルージュ。まるで目をつむっているかのように、身体はふらふらと安定しない。キン肉マンルージュは力の入らない足に、無理やり力を込め続けている。
キン肉マンルージュの可愛らしいコスチュームは、破れ、裂け、千切れている。所々にある赤い染みは、汗や涙やよだれで、ぼんやりとにじんでいる。
立っているのが奇跡。そう思えるほどに、キン肉マンルージュはぼろぼろの状態であった。
「キン肉マンルージュよ! 貴様、なかなかに手強かったぞい! d.M.pのメイキング超人であったこの儂、グレート・ザ・屍豪鬼をここまで追い詰めたのじゃからのう!」
アシュラマン・ザ・屍豪鬼は高らかと笑いだした。
「胸を張れい! キン肉マンルージュよ! その無い胸を、思いっきり張れい! ションベンガキ超人! たかだか正義超人の分際で、ここまで善戦したんじゃい! よくやった! 褒めてやろうぞい!」
アシュラマン・ザ・屍豪鬼は口をもごもごさせ、血が混じって真っ赤になったツバを、キャンバス上に吐きだした。
「さて、次で貴様を仕留める。そして、貴様は確実に死ぬ。じゃから貴様が死ぬ前に、先に褒めておいてやったぞい」
キン肉マンルージュはアシュラマン・ザ・屍豪鬼を睨みつけた。しかしアシュラマン・ザ・屍豪鬼は、鼻で笑って返した。
「さらばじゃ、キン肉マンルージュよ! 脳天から血の華を乱れ咲かせ、そして見事に命を散らせい!」
アシュラマン・ザ・屍豪鬼の目が真っ赤に光り、全身が赤黒く変色する。
「真・怒り面、再び発動じゃあ!」
ミーノは困惑しながら、血を沸騰させているアシュラマン・ザ・屍豪鬼を見つめている。
「そ、そんな! ですぅ! 真・怒り面は全体力を使ってしまう諸刃の剣! 先程使った真・怒り面によ
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