第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(3)
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ィメット阿修羅バスターを打ち破り、脱出したのである。全体力を使い果たしてしまったのは、当然の結果と言えた。
アシュラマン・ザ・屍豪鬼は、アルティメット阿修羅バスターを放ったことにより、体力の大部分を消費してしまった。アルティメット阿修羅バスターは絶大な威力を発揮するかわりに、膨大なエネルギーを必要とする。
これに加えて、アシュラマン・ザ・屍豪鬼は真・怒り面をも発動していた。真・怒り面は身体能力を著しく向上させる。しかし、身体への負担が甚大で、3分以上発動させてしまうと、全体力を失ってしまう。
「スリーー! フォーー!」
カウントが半分近く終って、ふたりはようやく動き出した。身体を震わせながら、仰向けになっている身体をうつ伏せにする。
「ううッ……苦しい……ううん、苦しいとか痛いとか、そういう感覚を感じなくなっちゃってる……なんだか金縛りにあってる身体を、無理やり動かしているみたい……全然、身体が動いてくれないよ……」
「ガーガガガ……腕全部が脱臼とはのう……このクソ腕め、ぶらぶらしとるだけで、ちっとも動かん……まったくもって役に立たんダメ腕じゃい……まったく、こんなときに……余力ゼロの状態で、足だけで立ち上がれというのは、いささか酷ってもんじゃないかのう……」
「ファーーイブ! シーーックス! セブーーン!」
正確に時を刻むカウントは、ふたりに唯一残された微量すぎるほどの気力を、無理やりに使わせる。
「こうなったら、最後の最後なとっておき、使っちゃうよ!」
キン肉マンルージュは全身に力を込め、歯を食いしばった。
「乙女のぉ! クーーソーーヂーーカーーラーーーッ!」
目を血走らせ、熱すぎる気持ちが詰まった声を発しながら、がくがくになった膝で無理やりに立ち上がっていく。
「ま、マリ様。もしかして、これは……ついにあの力が! ですぅ」
ミーノは目を輝かせて、マリを見上げる。
「これは……ただの気合ね」
マリは腕組みをしながら、静かにキン肉マンルージュを見つめている。
「き、気合!? ……ですか……ただの気合……ですぅ……」
気が抜けて呆然とするミーノをよそに、カウントは進んでいく。
「エイーート!」
カウント終了まで、あとふたつ! といったところで、キン肉マンルージュとアシュラマン・ザ・屍豪鬼の膝が、がっくりと折れ、腰が落ちていく。
“あああッ!”
観客の声が、きれいにハモった。ふたりが倒れてしまう! ダブルノックアウト! 誰もがそう思った。
「ナイーン!」
カウント終了まで、遂にあとひとつ!
“おおおッ!”
しかし、ふたりは倒れなかった。がっくりと折れた膝は、曲がりきったところで、今度は
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