第1試合
【第1試合】 VSグレート・ザ・屍豪鬼(3)
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潔乙女正義超人、キン肉マンルージュなんだからあああああッ!」
“ごきぃん”
ひときわ大きな鈍音が、周囲に鳴り響いた。そして、キン肉マンルージュの右腕をホールドしているアシュラマン・ザ・屍豪鬼の手が、ぶらりと力なく垂れ落ちる。
「な、なんじゃとお!」
突然のことに、アシュラマン・ザ・屍豪鬼は困惑する。そしてキン肉マンルージュは、ここぞとばかりに暴れまくる。
“ごきごぎぃん! ごききぎぎぎぃん”
鈍音が連続的に響き渡り、同時にアシュラマン・ザ・屍豪鬼のすべての手が、キン肉マンルージュの身体から離れていく。キン肉マンルージュのホールドを放棄したアシュラマン・ザ・屍豪鬼の6本の腕は、ぶらぶらになって、力なく垂れ落ちてしまった。
「こここ、これはどうしたことかあああぁぁぁ! アシュラマン・ザ・屍豪鬼選手、完璧にきまっていたアルティメット阿修羅バスターを解いてしまったあ! アシュラマン・ザ・屍豪鬼選手に、いったい何が起こっているのかあ?!」
興奮したアナウンサーの実況に、興奮した中野さんが答える。
「今の音、そしてぶらぶらになった腕、これは脱臼ですねえ! アシュラマン・ザ・屍豪鬼選手、6本全ての腕が脱臼していますねえ!」
実況席が沸き立っている間に、キン肉マンルージュは首をホールドしているアシュラマン・ザ・屍豪鬼の両脚を掴み、指を突き刺すように握り締める。
“ぐぅわッ”
小さな悲鳴を上げたアシュラマン・ザ・屍豪鬼は、一瞬、両脚の力が抜けてしまう。その一瞬を逃さず、キン肉マンルージュはアシュラマン・ザ・屍豪鬼の首固めから脱出する。
“ずだだぁん”
アシュラマン・ザ・屍豪鬼は誰もホールドしないまま、キャンバスへと着地する。見事なエアー・アルティメット阿修羅バスターが炸裂した。
そしてアシュラマン・ザ・屍豪鬼は力尽きたように、キャンバス上に倒れ込んだ。
“ずどがぁん”
首固めから脱出したキン肉マンルージュには、もう力が残っていない。キン肉マンルージュは着地の体勢をとることが出来ないまま、身体をキャンバスに打ちつけてしまう。そして、そのまま倒れ込んでしまった。
リング上に倒れ込むふたりを見て、観客達、そして実況席にいるアナウンサーと解説者は、言葉を失ってしまう。
「ダブルノックダウンよ」
静寂の中、マリの美しい凛とした声が、周囲に響き渡る。そしてマリは実況席に顔を向け、目でカウントを促した。
「し、失礼しました! わ、ワーーン! ツーー!」
カウントが始まった。しかし、リング上のふたりは、全く動く様子がない。
キン肉マンルージュには、もう力が残されていない。アシュラマン・ザ・屍豪鬼が負傷していたとはいえ、脱出不可能技であるアルテ
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