SAO編ーアインクラッド編ー
04.龍使いと橙
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......シリカ」
「お待たせしました」
「どうした、顔赤いぞ?」
シリカは照れ隠しのように髪を直す。
「いえ、なんでもありません」
「それじゃあ、行くよ」
「はい」
「これは」
俺はシリカに青色の立方体の結晶、転移結晶を渡す。
「もし、予想外のことが起きて俺が離脱しろって言ったら、必ずどの街でもいいから飛ぶんだ」
「でも......」
「約束してくれ」
「わかりました」
シリカは少し、不安そうな顔で転移結晶を受け取る。
「じゃあ、行こう。この道をまっすぐ行けば思い出の丘だ」
少しの沈黙の中、シリカが口を開く。
「シュウさん」
「きゃあぁぁ!!」
急にシリカ叫び声がしたと思うとシリカが花のモンスターの二本のツルに足を取られている。
「落ち着いて、シリカ。そいつすごく弱いよ」
シリカは宙逆さずりにされており、スカートの裾を左手で押さえながら右手の短剣(ダガー)を振り回す。
「シュウさん!!助けて!!見ないで!!助けて!!見ないで!!」
「それは無理だ」
「この、いい加減にしろ!」
シリカは裾を押さえていた左手で一本のツルを掴み、右のダガーで切り裂く、続けてもう一本、そして本体にソードスキルを放ち、倒す。
「見ました」
すごく恥ずかしがっているシリカ。
「見てない」
「ここが思い出の丘だ」
シリカは、思い出の丘の石碑まで走る。石碑の前で止まるとそこから花が姿を現す。
「手にとってご覧」
その花を手に取る。
【アイテム名:プネウマの花】
「これでピナが生き返るんですね」
「あぁ」
「よかった」
シリカは花を持ちながら安堵の表情を浮かべる。
「でも、この辺は強いモンスターが多いから街に戻ってから生き返らせよう。ピナだってきっとその方がいいだろ」
「はい!」
シリカが笑顔でこちらを向く。街に戻るため、思い出の丘に行く時も通った橋を通るとやはり奴らがいた。
シリカの肩を掴み止める。
「シュウさん?」
「そこで待ち伏せてる奴、出て来いよ」
木の影から街で会った赤髪の女性が現れる。
「ロザリアさん!?」
「あたしのハイリングを見破るなんて、中々高い索敵スキルね、剣士さん。その様子だと、首尾よく《プネウマの花》をGETできたみたいね。おめでとう」
その時、ロザリアの顔色が一気に変わる。
「じゃあ、早速、花を渡して頂戴」
「な、何を言ってるんですか!?」
シリカが声をあげる。
「そうは行かないな、ロザリアさん。いや、オレンジギルド《タイタンズハンド》のリーダーと
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