輝く目
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て勝てるか…結果だけいえば勝てる。以下に精鋭と言えども所詮は軍の連中、一人一人確実に潰す戦法を取れば恐れるべき数でも無い。
だが問題は俺がこいつらに剣を当てた瞬間俺は犯罪者プレイヤーとなってしまうと言う事。つまりこの挑発に乗っかって戦う事などできる筈が無い。相手が俺からの決闘を受ける事なんて無いだろう。さてどうしたもんかね……
「逆に聞きたいんだけどさ、そんだけの人数が居なくちゃあ俺一人如きにも勝てない訳?」
「何…?」
「だったらなおさら認められないなあ。」
流石にこの切り口から反論されるとは思った無い…筈だ。まあ普通の人間は「勝てる」って言うだろうしこれでいけるか?
「では聞くが並の攻略組を一度に何人君は相手にできるのかね?」
…………そう上手くはいかないか。
「…10人くらいだな。」
ここで嘘をついても無駄だ。どうせ調べれば解ることでもある。
「では我々の人数は?」
その答えは12人。2なんて数は無いも同然だ。
「では我々が最前線に挑む事、異論はあるまい?」
「………わかったよ。」
そう言って俺は道を開けた。
「悪かったな。」
形だけ謝っておき、軍が迷宮エリアに入っていくのを見送る。不安はあるが相手の意見に反論できないんならどうしようもない。相手の司令官は鼻を鳴らした後ずんずんと歩いていった。
無茶しない限り向こうも大丈夫だとは思うんだが…その無茶をしそうなんだよなぁ。
……保険はかけておくか。
「……………………聞こえるか?」
そう俺は誰もいない空間に声をかけた。訂正しよう、「誰もいないはずの空間」に声をかけた。
短く返事が返ってきた。
「勿論。」
「任務だ、奴らの様子を見てきてくれ。もし無茶をするようなら俺に伝えろ。」
「御意。」
「頼むぜ。」
最後の俺の言葉に対しては返事は返ってこなかった。いやはや頼もしいねえ。
さて、俺も行きますかね……
森を抜け、迷宮区に入って歩いていると早速モンスターが襲い掛かってきた。
鎌を握った歩く鎧、名前は「リーパーメイル」直訳して死神鎧、何と言うかそのまんまなネーミングだ。そいつが俺に向かって鎌を振り上げる。鎌スキル「ナイトメアクロス」だろうな。
対して俺は刀でその鎌を弾いて防いだ後そのまま振り上げる。刀スキル「牙断」だ。ザクッという手応えが剣先から伝わってくる。
「よしっ!」
上手く相手の体勢を崩せたみたいだ。顎から打ち上げる技である「牙断」は下位スキルながらも使い勝手が良い。ならばと勝負を決めるべく放つのはお決まりの八葉一刀流。
「おらぁっ……喰らいな!」
高く跳躍した後に兜割りの要領で垂直に刀を振り下ろす「大雪斬」が見事に炸裂し、決着はついた。
「やっぱ体制崩せると速いぜ。」
一人スイッチの硬直
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