暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは〜無限の可能性〜
最終章:無限の可能性
第279話「死闘、勝利の可能性」
[3/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
……!」

 一方で、葵は駆けていた。
 降り注ぐ理力の弾を避け、レイピアで弾き、身を翻す。

「っ、やぁああっ!!」

「ッ、はは……!!」

 同じく理力で構成されたレイピアとぶつかり合い、火花を散らす。
 既に、葵の本来の力量を遥かに超えた力を振るっている。
 それが出来るのも、平行世界にいる葵と同一存在の力と、“意志”の力だ。
 平行世界の力を集約させる事で力を底上げし、“意志”で補強していた。
 なのはやフェイト程、平行世界に葵の同一存在はいない。
 それでも破格のパワーアップを果たしている。

「っ、そこ!」

「甘い!」

「シッ!!」

「っと……!」

 相手にしている“天使”は、帝が戦っている神の“天使”だ。
 その“天使”三人の内二人が、葵を狙っている。
 残り一人は神夜を相手しており、レイアーの“天使”二人は優奈が相手していた。

「ッッ!!」

 故にこそ、葵は他二人の助力を望めない。
 優奈はともかく、神夜は戦えているかすら怪しい力量差だ。
 “意志”だけでその差を埋めるにしても、支援する余力があるはずない。

「ぐっ……!?」

 レイピアを大量に生成し、遠距離からの攻撃を相殺する。
 だが、威力と量が多いために相殺しきれず、さらにはもう一人に肉薄される。
 “呪黒剣”を利用して遠近両方の攻撃を凌ぐも、蹴りが胴に入った。

「葵!」

 吹き飛んだ際に、優奈から声が響く。
 その声に応えるように葵は地面に拳を突き立て、その反動で跳躍した。
 直後、寸前までいた場所を極光が貫いた。

「させない!」

「ッッ!!」

   ―――“霊円刃(れいえんじん)

 さらに葵に対し、“可能性の性質”の“天使”が追撃する。
 その一撃を優奈が防ぎ、葵が霊力の刃を円状に放つ。

「ぐっ……!」

 それを転移で抜けられ、葵は片手ずつで“天使”二人の攻撃を防ぐ事になる。
 優奈ももう一人の“天使”に抑えられ、身動きが取れなくなる。

「っづ……!」

   ―――“呪黒剣”

 霊術の剣を繰り出し、防御ないし回避で状況を切り替える。
 同時に優奈が転移で葵ごと移動し、仕切り直す。

「がっ……!?」

 そこへ、神夜が吹き飛ばされてきた。
 奇しくも、全員追い詰められて一か所に集まってしまった。

「……どう?あの“天使”の“性質”は」

「わからないよ。あたしの実力でギリギリ拮抗出来る強さなのはわかるけど」

「俺もだ。……ん?」

 葵、神夜共に物理的戦闘でギリギリ拮抗出来た。
 その事に神夜だけでなく、三人とも違和感を覚える。

「……“性質”で力量を合わせていると見ていいね」
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ