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レーヴァティン
第百九十一話 東国のことその一

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                第百九十一話  東国のこと
 久志は英雄にこれまでのことを話した、そのうえで彼に言った。
「それで今はな」
「内政に専念しているか」
「ああ、それでそれがな」
「暫く続くな」
「そうなるな、そしてな」 
 久志はさらに言った。
「国はどんどんな」
「豊かにか」
「そうなってきてるぜ」
「それは何よりだな」
「ああ、苦労したけれどな」
「川を使って攻めてだな」
「色々厄介な奴もいたしな」
 東国の戦のことを思い出しながら話した。
「トランシルバニアの領主にな」
「北の大国の王にか」
「ああ、けれどな」
「西の浮島の東方はか」
「ほぼ完全にな」
「掌握してか」
「今はその地域の内政だよ」
 それにというのだ。
「励んでるぜ」
「それでそれがか」
「結果が出る様にな」
「やっていっているか」
「今はな」
 カレーを食べながら話す、見れば二人共大学の食堂でカレーを向かい合って食べている、どちらも大盛りの普通のカレーだ。
「そうしているんだよ」
「ローマでか」
「各州の権限も拡大して」
「地方の内政もと整う様にしてか」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「ジャガイモとかも大々的に入れてな」
「たらふく食わせる様にしているか」
「食わないとな」
「人間は動けないからな」
「それでな」
 カレーの中のジャガイモを食べつつ言った。
「もう民にはな」
「いつもたらふく食ってもらう様にか」
「しているんだよ」
「俺のところと同じだな」
 英雄はここでこう久志に返した。
「こちらも民はな」
「食ってもらう様にか」
「それもたらふくな」
「やっぱりそうだよな」
「民が餓えているとな」
「まともに国も動かないからな」
「北朝鮮になる」
 英雄もこの国の名前を出した。
「まさにな」
「そうだよな」
「あの国がまともに動いているか」
「言うまでもないしな」
「お前等もあの国の名前を出して話したしな」
「実際にそうした国だからな」
 国民が餓えている国だというのだ。
「それでまともにな」
「国が動いていない」
「そんな国だからな」
 まさにというのだ。
「俺達も反面教師としてな」
「話に出したな」
「ああ、それで民が餓えているとな」
「国はまともに動かないものだ」
「だからな」
「ジャガイモも入れているな」
「そうなんだよ」
「そうだな、こちらもだ」
 英雄はカレーのご飯の上にスプーンでルーをかけてそれを食べながら話した。
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