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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギア無印編
大人達のお茶会
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した事や勝手に机や椅子を出している事に突っ込んでしかるべきだろう。
だが弦十郎はその程度の事で動じる程容易い相手ではなかった。
予想よりも淡白な弦十郎の反応に、ウィズはつまらなそうに溜め息を吐くと2人を手招きした。ティーセットを用意された机にはウィズが座っている物の他に2つの椅子があった。それに座れという事だろう。
促されるままに座る弦十郎と了子。2人が座ると、ウィズはティーカップに紅茶を注ぎ2人に差し出した。淹れたての熱々の紅茶に、了子は必死に息を吹きかけて冷ましている。
「それで、何の用だ? まさかお茶会の誘いに来た訳ではないのだろう?」
「情報共有だ。最近少しジェネシスの連中の動きがきな臭くなってきたんでな」
そう言いつつ、ウィズは自分の前にあるカップにも紅茶を注いだ。その様子に弦十郎は、どうやって紅茶を飲むつもりなのかと地味に気になった。
もしかするとウィズの素顔が拝めるかもしれないと少し期待したが、肝心のウィズは注ぐだけ注いで一切手を付けずに話を続けた。
「一応聞いておくが、そちらはジェネシスの魔法使いの動向をどの程度掴んでいる?」
「ん? あぁ……最近世界各地で明らかにノイズによるものとは異なる集団行方不明事件が発生している事と、小さな軍の基地が何者かの襲撃で壊滅している事はこちらでも掴んでいる」
ウィズの素顔が拝めそうもない事に若干残念に思いつつ、弦十郎はここ最近入ってくるジェネシスによるものと思われる事件を思い出す。集団行方不明はノイズの仕業であればその痕跡が残る筈だし、襲撃事件に関しては僅かながら魔法使いによるものとしか思えない証言が挙げられている。
どう考えても、ジェネシスの魔法使いが関係しているだろう。
「そう、集団失踪と軍の襲撃。私が気になっているのは襲撃事件の方だな」
「と言うと?」
「失踪の方は分かる。連中は普通の人間を無理矢理魔法使いに仕立て上げて戦力にしているのだからな。だが軍の施設に攻撃を仕掛けたとなると、嫌な予感がするぞ」
「それはまさか……連中が何か大規模な行動を起こす可能性があるという事か?」
「そう思っておいた方が良い。元より連中の目的を考えれば、世界相手に喧嘩を吹っかけても不思議じゃないんだ。そう遠くない内に何かアクションを起こすと考えておいた方が良いだろうな。上の方にはそう伝えておけ」
そう言ってウィズはカップを手に取る。思わず弦十郎は『おぉ?』と注目していたが、ウィズはカップの中の紅茶を緩やかに回すとそのままソーサーの上に戻した。思わず肩を落とす。
実はウィズによって揶揄われている事に気付いていない弦十郎の隣で、茶請けのスコーンを齧りながら紅茶を味わった了子がふと気になった事を口にした。
「そう言えば、颯人君と透君で
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