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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギア無印編
大人達のお茶会
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ルナアタック事変の後、櫻井 了子は一時期療養と言う名の軟禁を受けていた。フィーネは既に消滅したとは言え、それを政府上層部に理解しろと言うのは無理な話。事件再発防止の意味も含めて、経過観察やらなんやらで軟禁されるのは至極当然の事である。
しかしそれも長くは続かなかった。颯人達の軟禁期間を縮めたように、こちらも弦十郎が寝る間も惜しんで了子の身の潔白を日々上層部に説き続けたのだ。当時の詳細な報告に加えて、軟禁中の了子の様子、そして弦十郎の弁護などもあって、了子本人が思っていたよりも早くに軟禁は解除され彼女は晴れて二課の職員として復帰したのである。
その了子は、今崩壊した本部に代わる新たな仮説本部の研究室にて、装者4人のシンフォギアに関するデータを纏めていた。何しろ12年のブランクがあるのだ。その間に彼女に成り代わったフィーネにより加えられた部分や、そもそも存在自体がイレギュラーな響のガングニールなど気にすべき事は多い。
「う、ん〜〜〜〜……ふぅ」
とは言え、長時間椅子に座ってパソコンと向き合っていれば流石に肩も凝る訳で。全身を解そうとコンソールから離れ背もたれに体重をかけて背筋を伸ばすと、凝り固まった背骨がボキボキと音を立てる。
自分の体から聞こえてくる音を耳にしに時計を見ると、始めてから結構な時間が経っていた。そんなに夢中になっていたのかと思わず苦笑していると、徐に研究室の扉が開き弦十郎が入ってきた。
「了子君、随分と長い事部屋に籠っていたようだが大丈夫か?」
「弦十郎君? 勿論大丈夫よ。ただちょっと夢中になり過ぎちゃっただけ」
「そうか。とは言え病み上がりの身だ。あまり無理はするなよ」
「病み上がりって、療養は飽く迄も名目上でしょう? 大丈夫よ」
そうは言うが、弦十郎の目から見ても了子の顔には若干の疲労が見て取れた。そんな彼女の様子に弦十郎が小さく溜め息を吐く。
思わず心配から小言の一つでも口から出そうになったが、それを口にしたのは彼ではなかった。
「そんな疲れた顔で言っても説得力は無いな」
「えっ!?」
「ッ!? ウィズか?」
2人が弾かれるように声のする方を見ると、そこには一体何時からそこに居たのか研究室の一画に机と椅子を出してティータイムの用意をしているウィズの姿があった。あまりにも堂々としたその姿に、了子は呆気に取られてしまう。
一方の弦十郎はと言うと、警戒よりも興味の方が勝ったのか臆することなくウィズに近付いていく。
「どうしたんだ急に? 颯人君を介さず直接来るなんて珍しいじゃないか?」
「…………他に言う事は無いのか?」
正直、ウィズは2人がもっと狼狽える姿を想像していた。突然姿を現しただけでなく茶会の用意までしているのだ。普通は突然姿を現
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