第四百五十二話 ライダーと勇者その一
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第四百五十二話 ライダーと勇者
チウはレオナのところに向かう途中で壇を見て宝生に小声で囁いた。
「あの、いいですか?」
「何かな」
「あの人僕達の敵じゃないですよね」
その壇を指差してジト目で見ながら話した。
「そうですよね」
「うん、味方だよ」
宝生はチウに答えた。
「あの人も」
「仮面ライダーですね」
「仮面ライダーゲンムといってね」
そうした名前でというのだ。
「僕達と一緒にね」
「そうですか、けれど僕には」
「敵に見えるよね」
「物凄く不安なんですが」
「何をするかわからないな」
ヒムは真顔で言った。
「あの人は」
「その時は切っていいか」
ラーハルトも真顔だった。
「そうしちいか」
「敵になることはないから」
宝生はラーハルトにこう答えた。
「だからね」
「そうする必要はないか」
「何かあったらゲームの中に隔離するから」
そうする為のスマホを出しての言葉だ。
「安心してね」
「それならいいが」
「兎に角壇さんは敵にはならないから」
このことは大丈夫だというのだ。
「スサノオのことは誰よりも嫌っているからね」
「そうなのか」
「あの人も神だと言っているけれど」
それでもというのだ。
「神は神でもね」
「スサノオとは違う神か」
「あの人が言う神は技量の高い存在で」
そうした意味でも神だというのだ。
「あくまでね」
「あの様な神ではないか」
「そうなんだ」
ラーハルトに話してヒムとチウにも聞かせた。
「だからね」
「スサノオの方にはつかないか」
「確かに物凄く困った人だけれど」
それでもというのだ。
「それはないよ」
「ならいいがな」
「けれど何するかわからないね」
チウはまた言った。
「あの人は」
「それは僕も否定しないよ」
「やっぱりそうだよね」
「人のことは全く考えないから」
「迷惑な御仁じゃな」
「はい」
宝生はまぞっほにも答えた。
「そうした人です」
「やっぱりそうじゃのう」
「大騒ぎを起こすことも常ですから」
「常なんだな」
でろりんも壇を呆れた目で見ている。
「やっぱりそうか」
「本当にそんな人なので」
「それでか」
「もう何かしようとしたら」
その時はとだ、宝生はでろりんにも話した。
「もうね」
「その時はか」
「僕達で抑えて」
「ゲームの中に入れるか」
「そうさせてもらうよ」
「もっともゲームの中でも暴れるからな」
九条は壇のその時のことを話した。
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