125 秘密基地での誓約
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フローレンス
イマヌエル
我が地で大変なことが起きた。「石」を持たせた大野けんいちと杉山さとしが喧嘩を起こした。大野けんいちが転校という別の地の学び舎へ行く事が発端となった。某は没収を警告したが、杉山さとしは彼が持っている雷の石を捨てた。なお、その石は杖の所持者である山田かよ子が大野けんいちに持たせている。この内紛をどう処遇すべきか、ご両人に意見を求めたい。
森の石松
「大野けんいち君と杉山さとし君が喧嘩だと!?」
「困りましたわね。山田かよ子ちゃん達もかなり感傷的になっていますでしょう・・・」
「兎に角、石松に返事を出さないとね」
「返事は私が書きますわ」
フローレンスが返事を引き受けた。
レバノンの赤軍本部。そして戦争を正義とする世界との出入口。房子はレーニンと会話する。
「レーニン様。もう準備は整いました」
「だが、偽物だったらどうする?」
「それはもうありません、たとえそうなりましても強行で奪い取ります。何しろ政府に宣告したのですから」
「解った。だが、『向こうの世界』も政府も所有者達も必ずしも指を銜えているわけではない事を頭に留めておけ」
「畏まりました」
奏子は帰宅中、ピアノの稽古に行く笹山と遭遇した。
「あ、かず子ちゃん、ピアノ?」
「うん」
「そうだ、かず子ちゃん、お姉さん変な事言うかもしれないけど、今度から異世界へ行くの」
「異世界へ・・・!?」
「うん、だから、藤木君をきっと探してきて連れて来て帰るからね」
「うん・・・。あの、お姉さん・・・」
「なあに?」
「私、藤木君に冷たくした事、謝りたいの・・・。それに、藤木君がいなくなったのも私のせいだって思ってるから・・・」
「そうね。きっと藤木君も寂しがってるわ」
「うん、じゃ、行ってきます」
「バイバイ」
笹山はピアノ教室へと向かう。奏子は今笹山に行った約束を必ず守ろうと思うのだった。
そして学校が休みの日になった。東海道新幹線の新大阪行きの列車が東京駅を発車した。
「皆、どうしてるかしら・・・?」
「きっと元気でいるわよ」
その新幹線列車の中には異世界の道具で最上位の能力を持つ杯の所有者・安藤りえが両親と共にいた。
そして大きな戦いの日は近づいて行く。
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