最終章:無限の可能性
第278話「積み重ねた想い、信念」
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行くのが“闇の性質”だ。
確実に絶望へと叩き落そうと“意志”を挫きにかかる。
加え、先ほどから“天使”や“人形”の攻撃に晒されている。
洗脳されるのは最早秒読みだった。
「っ、――――――」
その時、ユーリの視界にサーラが映る。
彼女は戦いながらも、ユーリに目を向けていた。
そして、目が合ったのだ。
彼女は確かにユーリを助けようと奮闘している。
だが、その目にあったのは焦りではない。
“ユーリを信じる”と言う確固たる想いがあった。
「(ぁ―――)」
それを見て、ユーリの心に火が灯る。
消えかけていた“意志”が、再燃する。
「(そう、です……!)」
かつて、彼女は魂を自らのデバイスに宿してでも、ユーリを助けようとした。
それほどの決意と信念が彼女にはあったのだ。
ユーリも、それに倣おうと、憧れた。
否、憧れだけじゃない。実際そうなろうとしたのだ。
「(誰もが、仲間を信じている。何よりも、仲間が信じる自分を信じている……!ならば、ならば私も、私も信じなければ……!)」
“闇”は未だにユーリを蝕む。
だが、“意志”は決して侵されない。
「(そうです。“これ”は……“これ”だけは、譲れません!!)」
“闇”に囚われ、動けないはずの体が動く。
そして、襲い掛かる“人形”を極光が貫いた。
「積み重ねてきた、この想い……信念……!決して折れる事は、砕ける事はありません!!私がU-Dだからこそ、これだけは譲れません!!」
サーラの信念を見た。そして、それは決して折れる事はない。
積み重ねたその想いは、誰にも負けはしない。
その事実がある限り、ユーリはもう、“闇”に負けない。
「なっ……!?闇の属性を持ちながら、私の“闇”に……!?」
魔力が迸り、ユーリを蝕む“闇”が弾け飛ぶ。
その様子を見て、“天使”が動揺した。
「ッ、しまっ……!?」
「“我が敬愛は貴女のために”!!」
その隙を、ユーリは見逃さなかった。
魄翼で“人形”の攻撃を相殺し、肉薄。
そして、至近距離から極光を直撃させた。
「……さすがです。ユーリ」
極光はそれだけでは終わらない。
射線上には、サーラとその相手をしている“天使”がいた。
「私も、応えましょう!」
サーラは極光をその身に受け、それを吸収する。
元々、その極光はユーリがサーラへの想いを力に変えた一撃だ。
言い換えればサーラのための極光。彼女を傷つけるはずがない。
「“我が忠義は貴女のために”!!」
ユーリの一撃はた
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