最終章:無限の可能性
第278話「積み重ねた想い、信念」
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が一人に狙いを定め、包囲に穴を開けた。
「“明けの明星”!!」
「通しません!!」
向かう先はルフィナとユーリのいる場所。
そちらもルフィナがカウンターで、ユーリは魄翼で攻撃を対処していた。
「はぁっ!!」
「ふッ!!」
二人が弾いた“人形”を、サーラとミエラで切り裂き、“領域”を砕く。
“闇”で作られた“人形”だからか、神や“天使”に比べて脆い“領域”だった。
「……さて」
そこで小休止が入る。
サーラ達は四人で集まり、前衛後衛の陣形を組んでいる。
対し、今まで攻撃していた“人形”達も一度飛び退き、間合いを取って並び立つ。
「戦力の逐次追加で終わるはずがありません」
「その通りです。……イリスの“天使”が動いていません」
イリスの“天使”はイリス本人が強いだけあって、数も質も段違いだ。
その内のほとんどが、司が地球から放った“祈り”で消滅している。
それでも六人、“天使”は残っている。
そして、その“天使”達は、ここまでの戦いに参加せず、静観していた。
「つまり……本番はここからですか」
「その通りです」
「ッ―――!?」
ユーリの呟きに、“天使”の一人が背後に回り込むと同時に答える。
まるで闇に溶けるかのように、ごく自然過ぎる転移だった。
「くっ……!」
即座にルフィナが理力の槍で不意打ちを防ぐ。
そのまま反撃も繰り出すが、再び転移されて避けられる。
「後方を頼みます!」
「承知!」
ミエラが正面、サーラが後方からの攻撃に備える。
否、それだけでは足りない。
神界の戦いにおいては、最早前衛後衛など関係ない。
前後左右だけじゃなく上下からも攻撃は仕掛けられる。
「イリスの“天使”の中でも、特別戦闘に優れた個体です!」
「なるほど……!だから司さんの“祈り”で倒せなかったと……!」
同じ神の眷属であっても、個体差はある。
今目の前にいる六体の“天使”は、イリスの眷属の中でも強い。
生き残っていたのも、偶然もあったとはいえその強さで避けたからだ。
「ッ!?(速い!!)」
目を離した訳じゃない。
だが、予想以上の速度でサーラは懐に潜り込まれた。
転移からの理力の一撃が、サーラの剣を大きく弾く。
そして、がら空きになった胴に第二撃が叩き込まれた。
「サーラ!!」
「ッッ……!!後ろです!ユーリ!!」
サーラの体が吹き飛ぶ。
しかし、ここは神界。ただで吹き飛ぶ程“意志”は弱くない。
即座に地面に剣を突き刺し、全力で踏み止まる。
それでも吹き飛んだ際の勢いは止まらない。
サーラもただではやられず、勢い
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