124 「次郎長」の内紛
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とても寂しいのよお・・・!!」
「冬田さん・・・」
「そ、そうだよな、ブー。オイラだって大野君と杉山君が最強のコンビが離れ離れになるなんて正直信じられないブー・・・。いや、信じたくないブー!!」
ブー太郎も涙目だった。
「ブー太郎・・・」
皆は大野が東京に行ってしまうと思うと寂しさが離れなくなってしまうのだった。
杉山は教室に戻ったきり、何もせず先程の喧嘩の回想に耽っていた。
《しょうがねえだろ!親が決めた事なんだ!》
《馬鹿野郎!お前みたいな約束破りどこかへ行きやがれ!!》
《俺はな・・・。お前なんかがいなくなっても大将なんだ!》
《俺だってお前みてえな解らず屋と一緒にいたかねえよ!》
杉山はふと肩が震えていた。かよ子達が教室に戻ると、杉山が肩を震わせているのが見えた。かよ子は思い切って杉山の所に行く。
「杉山君・・・」
「何だよ?」
杉山は僅かながらにも泣いていた。
「あの・・・」
雷の石を大野に預けたと言おうとしたが、余計に癇癪を起すと思い、別の話に切り替えようとした。
(あぶない、おっちょこちょいする所だった・・・)
「私、杉山君は本当は寂しいんでしょ?でも、素直になれなくてあんな事言っちゃったんじゃないの?」
「う、うるせえなあ、今は一人にしてくれよ!」
「う、ご、ごめんね・・・。でも、異世界には一緒に行ってくれる?」
「・・・さあな」
杉山はそれ以上は答えようとしなかった。かよ子もそれ以上質問するのは止めた。
かよ子は休み時間、まる子にブー太郎、冬田、そして長山と会話していた。
「ねえ、放課後、一緒に秘密基地行かない?」
「そうだなブー、オイラも丁度同じ気分だったブー?」
「なら、大野君も連れて行き・・・」
「冬田さん、止めといたほうがいいよ。大野君はそんな気分になれないと思うよ」
「う、うん・・・」
長山は大野の転校の噂が流れた後、大野と杉山が喧嘩したという事情をかよ子達から聞いていた。
「兎に角、僕達だけでも気晴らしに行こう」
「うん、そうだね・・・」
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