外典 【H×H編】
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けれど使えるだろう。
魔法はどうか。これは才能が無かった。
魔導も不可能。
ならば剣術は?
食義はどうか?
権能は?
出来る事、出来ない事、覚えられるもの、覚えられないものを確認していったテトラはとりあえず念と忍術、食義にもてる時間のすべてを使う事にした。
そうして記憶に触れているといつも一つの事を強迫観念の様に反芻させられる。
『………から逃げてはいけない』
どうやらこれは飲み込んだ宝玉の副作用らしい。
念能力で言う所の誓約のような物だろう。この記憶と温かいオーラ(チャクラ)を取り込んだ代わりに植え付けられた誓約だった。
でも、あの事が無ければ多分死んでた…だから…
逃げられないのなら強くなるしかないっ!
結局そこに落ち着くのだった。
よく分からない記憶の誰かよりも圧倒的に時間のないわたしは覚えるものを絞らなければならない。
基礎修行に念を基本形にしてそこから合うものの取捨選択だ。
忍術は比較的に相性がいい。しかしすべての性質変化を極めるのは不可能だろう。
どうやらこの記憶なのか記録なのか分からないものは到底一度の人生で修められるものではないと分かったからだ。
自分を連れて来たダルツォルネと言う大柄の男を見るに念能力者は存在するらしいが、忍者が存在するかは不明。魔法使いなども居るか分からない。
「写輪眼…か」
知識の中に有る便利そうなその能力を知らず口に出していたテトラ。
それは特定の血筋にのみ発現する能力らしい。
その瞳は視認する事であらゆる術を解析したり催眠補助に使えたり多岐にわたる。
「とっても欲しい…」
屋敷から離れた所にある大木に腰を掛けてテトラは思案する。
写輪眼の初期能力は言ってしまえばとても高性能な『凝』である。
熟練の念能力者同士の戦いほど凝は重要で、初歩にして奥義なのだ。
だが過分に集中力を要するそれは、戦闘中ずっと行使して戦い続けられないのもまた事実だった。
「凝を使い続ける事になれるか…そう言う能力を創るか、だね」
普通の念能力者ならそう言う能力は作らない。なぜなら必殺たり得ないからだ。
覚えられる固有念能力には限界がある。いくら強力だからと言って複数の別系統の念能力を習得している人間は稀だ。
これを誰かはメモリが足りないと表現していた。
「創れたとしたら多分それでメモリいっぱいだろうな…空とかも飛んでみたいけれど…うーん」
二択の問題だった。
どちらかを選べばどちらかは永遠に届かない。
「どうしよう…決められないや…とりあえず今は凝の修行をしよう」
問題を先送りにするテトラであった。
それからのテトラにもいろいろ
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