第六話 明らかな変化その十三
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そしてその蕎麦をだとだ。千春は話すのだった。
「とても美味しく食べられるから」
「だからなんだ。一緒に」
「そう、食べよう」
希望にだ。千春はその蕎麦もクレープも勧めた。そのうえでだった。
二人だけでなく皆で。規模の友達となった千春の家族達ともだ。皆でだ。
その蕎麦のクレープ、チョコレートをかけ中にはバナナやチョコアイスが入っているそれを食べた。フォークとナイフを使って口の中に入れるそれの味は。
美味かった。希望は一口、クレープとバナナを食べて言った。
「これは」
「どうなの?」
「美味しい」
こう千春に答えられた。
「物凄く美味しいよ」
「蕎麦のクレープもいいよね」
「うん。小麦粉のそれとはまた違って」
「甘いけれどそれでいてね」
「独特の味も加わっていて」
美味しかった。とてもだ。
その美味さを口の中に満たされていくのを感じながら。希望はまた言った。
「こんなクレープもあるんだ」
「希望は今まで小麦粉のクレープだけだったの」
「クレープはね」
「けれど。お蕎麦もクレープも」
「うん、美味しいよ」
また言う希望だった。こう。
「別の美味しさがあるね」
「そうだよね。じゃあ今からね」
「このクレープもだね」
「一緒に食べよう」
千春はフォークとナイフで自分のクレープを切りながら希望に顔を向けて言った。
「それじゃあね」
「うん、これも」
「あとね」
「あとは?」
「このクレープ幾らでもお代わりあるから」
「これだけじゃないんだ」
「幾らでも作られるよ」
こう希望に話す千春だった。いつもの笑顔で。
「だからね。もっともっとね」
「うん、それじゃあ」
「食べてね。遠慮せずに」
「わかったよ。じゃあ本当に食べさせてもらうね」
希望は実際にクレープを食べながら千春に応える。そしてだ。
友人達がだ。彼にこう言ってきたのだった。
「それでお飲み物ですが」
「何が宜しいでしょうか」
「あっ、飲み物だね」
「はい、何がいいでしょうか」
「紅茶でしょうか。コーヒーでしょうか」
「お代わりは」
「今のままでいいよ」
微笑んでだ。希望は友人達にこう答えた。
「紅茶のままでね」
「紅茶で、ですか」
「それで、なのですか」
「そう。この紅茶はとても美味しいから」
だからだ。それでいいというのだ。
「このままでいいよ」
「はい、それではお代わりはそれで」
「紅茶にさせてもらいますね」
「この紅茶も凄く美味しいけれど」
ホットティー、熱いミルクもたっぷりと入れたロイヤルミルクティーを飲みながら言う希望だった。
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