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英雄伝説〜灰の騎士の成り上がり〜
第120話
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存在によって以前ヴァイスハイト皇帝が言った事―――――リィンが”時代が望んだ英雄”―――――つまり、”今のゼムリア大陸が望んだ英雄という名の怪物(かいぶつ)”である事が現実味を帯びてきたわね。」

「それってどういう事、セリーヌ……?」

複雑そうな表情で呟いたセリーヌの言葉を聞いたエマは不安そうな表情で訊ねた。

「アルスター襲撃の真相を探る件でクロスベルを訪れた時にヴァイスハイト皇帝は言っていたでしょう?『その時代が望む英雄となる人物には人を惹きつける力もある事』を。今回の件で判明したリィンの新たな協力者の連中のメンツの役割を考えてみなさいよ。」

「えっと……それってベアトリースとレジーニア、それにルシエル達の事よね?その人達は一体何の役割に当てはまるのかしら?」

セリーヌの指摘を聞いたアリサが不思議そうな表情で訊ねたその時察しがついたミュラーが答えた。

「……一人で守護騎士と従騎士を破り、あのリウイ陛下の右腕を務められるファーミシルス大将軍閣下と同じ種族―――――”飛天魔”であるベアトリースは”戦場”で”武”を振るう事で味方には畏怖を、敵には恐怖を与えて主に勝利を捧げ、また主が戦場を任せる事ができる”勇将”。ルシエルはその”智”を振るう事で自軍の”頭脳”を担当し、軍を指揮する主や”将”達の戦略指揮を助け、時には暗躍を行う事で敵を陥れて味方を更に有利な状況へと導く”智将”。そしてレジーニアは飽くなき探求心で様々な”発見”や”研究”をすることで技術方面で主を支える”研究者”と言った所か。」

「私達の知っている人物で例えるならば”勇将”は”光の剣匠”と呼ばれている子爵閣下や”黄金の羅刹”と呼ばれているオーレリア将軍と言ったまさに”化物”レベルの使い手かつ軍人を含めた”戦場”で”武”を振るう者達から尊敬されている人達の事で、”智将”は”百日戦役”の際その”智”を振るう事で普通に考えれば絶望的な戦力差だったエレボニアの侵略をその智をもって撃退したカシウスさん、そして”研究者”はシュミット博士やラッセル博士が当てはまるだろうね。」

「それらの件を考えると今のリィン様にはリィン様個人に協力する”智勇”の”将”が揃い、そこに加えて技術方面を専門分野とする方がいらっしゃるという事ですわね……」

「まさにかつての”獅子心帝”――――――僅かな数のノルドの戦士達とロランと共にノルドを旅立ち、旅の間”槍の聖女”やロゼさんと出会ってロゼさん達の協力を取り付けたドライケルス大帝のようだな、今のリィンは………」

ミュラーとオリヴァルト皇子の話を聞いたシャロンは複雑そうな表情で、ガイウスは重々しい様子を纏って呟いた。



「チッ…………まるで”灰色の騎士”サマを中心に世界が回っているようにみえて、気に入らねぇぜ。」

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