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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十三話 誰が強いの? 1
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それを聞いたシグナムが仏頂面になる。

「アイツは私を何だと思っているんだ?」

次の模擬戦で思い知らせてやるか、とちょっと良からぬ事を考えてしまうシグナム。

「いや〜、普段の訓練見てたらそう思いますよ。時々、軽くオーバーキルしてるじゃないですか」

アルトがすかさずツッコム。

自覚があるのか、これにはシグナムは何も言えなくなってしまった。

「アスカか……アルト。フォワードメンバーの中で、一番防御魔法が硬いのは誰だと思う」

不意にシグナムがアルトに問題を出した。

奇しくも、はやてがティアナに出した同じ問題だ。

「え?そりゃアスカですよ」

訓練時のデータから、アスカが一番防御力があるのをアルトは知っている。

だが、シグナムの答えは違っていた。

「一番防御魔法が硬いのはスバルだ。アスカは防御魔法は上手いが、硬さはティアナやキャロと大して変わらん」

「???」

アルトは訳が分からず考え込んでしまう。

「まあ、お前は前線に立つ事はないから、この違いは分からないかもな……フォワードメンバーと相談してみるといい」

シグナムはそう締めくくった。



キャロ・ル・ルシエの調査。

調査対象、シャリオ・フィニーノ一等陸士。

「フェイトさんの個人戦?戦闘訓練は結構好きだよねぇ」

キャロの質問にそう答えるシャーリー。

「戦うの自体は、間違っても好きじゃないと思うけど……」

デバイスチェックをしながらシャーリーは答える。

「シグナムさんとは仲良く訓練してるし、結構負けず嫌いで、見てるとちょっと可愛かったり」

シャーリーはニヘラ、と笑う。

「なのはさんと試合とかされてないんでしょうか?」

ふと疑問に思った事を、キャロは口にする。

「……昔は軽い練習くらいはしていたそうだけど、あの事故以降は一度もやってないって」

「あ……」

8年前の撃墜事件で大怪我をしたなのは。

入院生活とリハビリの過酷さを知っているフェイトは、怖がって全力を出せないだろう。

「まあ、来月辺りから分隊単位での模擬戦とかやるそうだし、その時にお二人の対戦も見られるかもね」

ふっふっふっ、と不気味に笑うシャーリー。

「その時は、自分達が生き延びるので精一杯そうです」

結構リアルにその時を想像したキャロは、引きつった笑いをした。



スバル・ナカジマの調査。

調査対象、高町なのは隊長。

「えーと、高町なのは一尉戦闘記録、映像データ検索……と」

スバルはオフィスで端末をいじくって、なのはのデータを引き出していた。

その背後に……

「スーバル♪」

「うっひゃあぁぁぁっ!」

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