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魔法少女リリカルなのはStrikerS 前衛の守護者
第五十三話 誰が強いの? 1
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隊長とシグナム副隊長!六課最高のSSランク!超長距離砲持ちの広域型魔導騎士、リイン曹長とのユニゾンって裏技もある八神はやて部隊長!」

……こういうノリでも大丈夫なアルトさん。いいねぇ、うん。

「そして六課のオールレンジアタッカー、フェイト隊長と、説明不要の大本命!エース・オブ・エース、なのは隊長!」

スバルのテンションも、アルトさんに負けてなかった。つーか、進行上手いじゃないか!

「「最強は誰だー!!」」

進行の二人がグッと拳を突き上げると……

うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

そのテンションに当てられた連中が、異様に盛り上がっていた。

暇なのか、アンタ等は!

「あわわ……何だか大事に」

フォワードのちょっとしたお話の筈が大きくなっていった事に、キャロが戸惑う。

エリオも何だかキョロキョロして、どうしたら良いのか分からないようだ。

「アルトさんとスバル、ホントにもー……」

はぁ、とため息をつくティアナ。

まあ、それは同感だけど……ん?

なんかコッソリと整備場から出て行く人影にオレは気づいた。

あれは……ルキノさんだ。

コソコソと早足で歩き去って行く。

ルキノさんは真面目だから、ロウラン副部隊長に一応報告しに行くんだろうな。

…………苦労性だな。



outside

昼休み。

グリフィス、シャーリー、シグナムは隊長室側の休憩室で一息入れていた。

そこにルキノが現れる。

「フォワードとメカニック陣が?」

ルキノの報告を受けたグリフィスが、その内容を聞いて苦笑する。

「隊長達のうち誰が強いのかで、ちょっとしたお祭り状態に……」

ルキノも、微妙な、どう言っていいのか戸惑う感じで言う。

「まあ、昼休みをどう過ごそうか自由ではあるけど、あまりにも過ぎるようなら僕から注意するよ」

「そーだねぇー」

真面目に答えるグリフィスに、完全に他人事のシャーリー。

「それで良いでしょうか、副隊長?」

ルキノがシグナムに尋ねる。

「かまわんよ。戦いの合間に仲間同士、笑顔でいられるのは悪い事ではない。切り替えさえしっかりしていれば文句はないさ」

歴戦の勇士、シグナムがそう言うのであれば、誰からも文句は出ないだろう。

「お前も参加してきていいんだぞ?」

シグナムがルキノを促す。

「あ、いえ、私は……」

ルキノはイエイエと首を横に振る。そして、チラッとグリフィスを見ていた。

「ルキノは真面目ですからね。報告ありがとう」

労いの言葉をルキノに掛けるグリフィス。

「いえ……はいっ!」

頬を赤く染め、ルキノが嬉しそうに笑う。

「……ほほぅ?」
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