第十話―撃破
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
里の西部では,ヒルゼンが雲隠れの忍を相手に有利に戦いを進めていた。
「そろそろ終わりにしてやる!」
「くっ……!」(くそっ,こいつ忍術も体術も全然スキがねえ……!幻術は得意じゃねえし……どうすりゃいい……!)
バッバッ!
ヒルゼンが印を結ぼうとした,その時……
「大丈夫か!?」
スタッ!スタッ!スタッ!
三人の雲隠れの忍がその場に合流し,ヒルゼンの左右と後方から取り囲むようにして立つ。
「お前ら!」
「しまった,増援か!」
ヒルゼンは印を結ぶ手を止め,四方の敵に注意を分散させる。
「ったく,手こずりやがって。さっさと片づけるぞ!」
「すまん!だが気を付けろ,コイツかなりやりやがる!」
「へっ,この人数なら問題ねえ!一気に行くぞ!」
バッバッバッ!!
雲隠れの忍たちは,周囲から一斉にヒルゼンに攻撃を仕掛ける。
「くっ……それなら……!」
サッ!
ヒルゼンは左右の人差し指と中指,二本ずつで十字に印を結ぶ。
「扉間様直伝……!影分身の術!!」
ボン!
すると,本体のヒルゼンと合わせ卍の陣を組むようにして,三体の分身が現れる。
「分身か!」
「フン,無駄だ!実体をもつ本体は1つだけ,所詮は子供だましだ!全員そのまま行け!」
ガッ!!
〜〜〜〜〜
里の北東部――
キイィィィン!!!
ダンゾウが手にしたクナイを一振りすると,高い金属音と共に一方の刃が弾き飛ぶ。
「ば……馬鹿な……!!」
「雷遁チャクラを流して高周波振動を起こした剣か……なるほど,普通の武器で防ごうものなら武器ごと真っ二つってわけだ。ガード不可とは良く言ったもんだ。」
地面には,先端がポッキリと折れたクナイ,そして……
「だが残念だったな……,」
「貴様……!風遁使いか……!」
同じく折れた,剣先が落ちていた。
「……俺のクナイも,ガード不可だ!」
ブゥゥゥーン……
ダンゾウの持つそのクナイからは,風遁チャクラ特有の鋭い唸り音が上がった。
〜〜〜〜〜
里の東部――複数人の雲隠れの忍に取り囲まれているタイヨウだったが,その表情には一切の焦りの色は見られなかった。
「増えたな……まだこんなに居たか。だが,いかに人数を増やそうとも同じこと!」
「くそっ,コイツどこから攻撃してもまるで正面みたいに簡単に捌きやがる!」
「どうなってんだ……頭の後ろに目でもついてんのか……!?」
むしろ,包囲している雲隠れの忍たちの方が,余裕を失っている。
「不意打ちも意味ねえ……こうなったら一斉に行くぞ!」
「おう!」
「むっ……!」
バ
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ