第五章
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「私も。自然の場所行くのもいいけれど」
「街もいいだろ」
「うん、だからね」
「じゃあな」
「またね」
「街で楽しもうな」
こう彼女に話した。
「一緒に」
「そうしましょう、じゃあまたね」
「明日学校でな」
「また会おうね」
二人で笑顔で話してだった。
そうして今は別れた、だが。
幸正は電車の中で一人になった時に車窓から夕陽で赤く染まっている街を見ながらホテル街のことを思い出した、そして。
瑞希のとてつもなく可愛いところを見たと思った、純情で恥ずかしがり屋なところも。だが自分も入ろうと言わなかったので。
自分は意気地がないかとも思った、それでまずはキスからだと決意した。そんなことを考えつつ家に帰った。街から離れて。
野生児の恋愛 完
2020・8・13
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