第一章
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不死身な彼女
馬場光は極めて頑丈な身体を持っていることで知られている、それこそだ。
何があっても生き残りどんな大怪我もすぐに治る、そして病気にもかからない。とにかく色々なことがあってもだ。
ピンピンしている、それで彼女と子供の頃からずっと一緒にいる優木香苗もこう言った。
「あの娘死なないかもね」
「不死身?」
「不死身だっていうの」
「あの娘は」
「そうかもね」
こう言うのだった。
「ひょっとしなくても」
「確かに頑丈よね」
「体調悪いことなんてないしね」
「幼稚園から無遅刻無欠席よね」
「それで腐った牡蠣食べても平気だったのよね」
「牡蠣にあたったら」
香苗は大真面目の顔で答えた、黒髪をロングにしていて切れ長の大きめで睫毛の長い目で眉は細く奇麗だ。色白で背は一六六程で胸は八十位で安産型で脚は長い。家は繁華街で人気のラーメン屋である。
「怖いわよ」
「そうそう、牡蠣はね」
「一旦あたったらね」
「続くしね」
「それにあたったらね」
「大変なのよね」
「地獄の苦しみを味わうのよ」
こう周りに話した。
「ましてや腐った牡蠣なんか」
「絶対に食べたら駄目ね」
「それえもあたらない」
「病気一つしない」
「どんな大怪我もすぐに治る」
「凄いわよね」
「何かね」
香苗はさらに話した。
「赤血球と白血球、血小板が普通の人の三倍ずつあるらしいから」
「三倍って」
「どれだけ凄いのよ」
「殆ど超人じゃない」
「無茶苦茶凄いわよ」
「しかも免疫も凄いらしいから」
身体全体のそれがというのだ。
「滅多に病気にならないしね」
「怪我も治る」
「そうなのね」
「馬場ちゃんって」
「ええ、あの娘の身体は別格よ」
香苗は真剣な顔で友人達に話した、とにかくだ。
光の頑丈さは尋常なものではなかった、外見はやや縮れた黒髪を脇辺りまで伸ばして左でくくっている。大きなきらきらした目で口には八重歯がある。背は一五四程で発育はかなりいい。
その光にもだ、香苗は言うのだった。
「あんた本当に頑丈よね」
「そっちには自信があるわ」
光自身もこう答えた、それも明るく。
「頑丈さにはね」
「病気一つしないし」
「うん、しかも怪我してもね」
「すぐに治るし」
「そういうのには自信があるのよ」
香苗に笑顔で話した。
「本当に」
「不死身かもね」
「あはは、そうかもね」
香苗のその言葉にも笑って返す。
「寿命はあっても」
「それまでは病気にも怪我にも負けない」
「そうかもね、丈夫な体に産んでくれたお母さんに感謝してるわ」
母親についてはこう言った。
「それだけで随分違うから」
「そうよね」
「頭は普通でもね」
普通の
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