第五百九十九話 クールじゃないその十一
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「もうな」
「ああ、日本の天皇陛下は皇帝だからな」
「皇帝は王より上だ」
その立場だというのだ。
「だからな」
「王様じゃな」
「天皇陛下には敵わないな」
「連合は建国の時にな」
洪童は難しい顔で話した。
「君主制か共和制かな」
「どちらかを選べるな」
「それでどちらかを選んだらな」
それでというのだ。
「そのままでな」
「君主制なら君主制でな」
「共和制なら共和制だ」
まさにそのままだというのだ。
「ずっとな」
「そうだな」
「それでもうな」
洪童はあらためて言った。
「韓国は王制にはなれないけれどな」
「それでも言うんだな」
「ああ、そんなに日本の皇室に思うところがあるならな」
「王制にしたらよかったか」
「そう思う、それで不文律でな」
洪童はこうも言った。
「連合で君主制を選んでも王にはなれてもな」
「皇帝にはなれないな」
「そうだけれどな」
「皇帝と名乗ったらか」
「よかったな、皇帝だった時期もあったしな」
大韓帝国である、李氏朝鮮が名を変えたものだが僅か十三年で日韓併合となり消滅してしまった国家である。
「その辺りは無視するお国柄だしな」
「日本が絡むとそうだな」
ダンもこう返した。
「韓国は」
「時々それ絡みで琉球やアイヌにも言うな」
日系国家と呼ばれる国々にもというのだ。
「日本の仲間だの何だのな」
「時々以上だな」
ダンはその琉球王国市民の立場から答えた。
「しょっちゅうだ」
「そっちからしてみればそうか」
「かなり迷惑な時もある」
本音を言った。
「こちらとしては」
「まあそれはな」
「気にするなか」
「そうしてくれ」
こう言うのだった。
「こっちの政府と大抵の市民の言うことはな」
「大抵か」
「日本を知らない韓国人はいないんだよ」
洪童は忌々し気に言い切った。
「それこそな」
「それは有名だな」
「もう誰もが日本のことを知っていてな」
「対抗心を持っているんだな」
「千年以上前の併合からはじまってな」
日本ではこの併合はすべきでなかった神武開闢以来の失政と言われている、二度としてはならないことだと。
「今もなんだよ」
「二十世紀のあれか」
「あれからはじまってな」
そうしてというのだ。
「もうそれから何でも日本に対抗心を持って」
「今に至るんだな」
「そうだ、もう併合はどうでもよくてな」
「何でも日本に向かう様になっているな」
「ああ、正直無駄な労力使ってるな」
洪童は心からこの言葉を出した。
「他のことに使っていたらもっとよかった」
「色々違っていたな」
「全く、たまには日本を忘れろ」
洪童は焼酎を飲みつつ言った。
「心から思うぜ、俺は」
「そう言う韓国
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