第五百九十九話 クールじゃないその九
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「好きな奴にはいい」
「俺も飲んだことあるけれどな」
「よかったか」
「結構好きだぜ、ただつまみはな」
泡盛を飲む時もというのだ。
「白菜のキムチとラーメンだったけれどな」
「韓国のラーメンか」
「ああ、あの味付けのな」
韓国の味付けのというのだ。
「それで飲んでいてな」
「美味かったか」
「かなりな、それでも琉球料理とか」
「飲むとな」
「いいか」
「陛下も泡盛お好きだしな」
琉球国王もというのだ、この琉球王は尚氏である。
「市民の間でも人気がある」
「琉球国王もか」
「よく飲まれる、けれどな」
「けれど。どうしたんだ」
「泡盛は強いし陛下はお好きでな」
「ああ、飲み過ぎにはか」
「注意されているみたいだな」
こちらのこともあるというのだ。
「周りに」
「宮廷の人達にか」
「そうみたいだな」
「どの王国も宮廷の人ってそうなんだな」
「日本程じゃないみたいだけれどな」
「あそこは別格だろ」
日本の宮内省はというのだ。
「もうな」
「あそこはもうそうだな」
「極め付けだからな」
その口煩さはというのだ。
「あそこは」
「そうだな」
「だからな」
それでというのだ。
「泡盛もな」
「日本の皇室だとそうそう飲めないか」
「そうかもな」
こう二人で話した、そしてだった。
洪童はしみじみとしてこうも言った。
「韓国は共和制でな」
「王様いないよな」
「ああ、昔はいたさ」
李氏朝鮮まではだ、ダンに話した。
「それで日本と一緒だった時は皇室待遇でな」
「琉球王家と同じだったな」
「それで日本から独立した時にな」
「復活しなかったんだな」
「何か日本の皇室と結婚していて」
縁組をしてそうなっていたのだ、このこともあって当時の李王家は日本の皇室でもかなりの地位にあったのだ。
「それが駄目だってなってな」
「支持されなくてか」
「それでな」
その為にというのだ。
「復活しなかったんだよ」
「そうだったんだな」
「ああ、だからな」
それでというのだ。
「今もな」
「共和制なんだな」
「しかも最初に大統領になったのがな」
洪童はダンに項垂れて話した。
「酷いのだったんだよ」
「李承晩か」
「もうこれが極め付けでな」
焼酎を飲んでも今は暗くなっていた、飲むと明るくなる彼でもそうなったのだ。
「とんでもない無能で性根もな」
「駄目過ぎたんだったな」
「最低最悪だったな」
そこまでの人物だったというのだ。
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