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同盟上院議事録〜あるいは自由惑星同盟構成国民達の戦争〜
793年12月号アライアンス・ポリティカ誌に掲載されたとある記事
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オリベイラ氏
第五次イゼルローン要塞攻略戦は大規模な動員を行い、”ついに攻略を行う”と喧伝されてから選挙が行われた。
 つまり【交戦星域】にとってはイゼルローンがなくなるという希望とその失墜が選挙の間に起きたことになる。もちろん、要塞に損害を与えるなどの戦果は多かったが実際にそこで暮らしている人々からすると政治的な関心が高まるのと同時に更生法としての国家意識を揺さぶられたといえるだろう。四半世紀以上の閉塞に目が向いた結果だ。

エプレボリ氏
 特にティアマトはそれが顕著であるといえる。ティアマト民国の連邦参事会議長となったタロット氏は叩き上げの商売人じゃ。
 彼の支持層の一つは、ティアマト民国の各自治領はどこも一次産業――農林水産業に従事する層であるがの。サジタリウス腕各地に散らばった彼らは良くも悪くも同盟全体の一次産業や無党派層の民意を反映する物とされてきた――つまり、自由惑星同盟全土で共通しているのは【現状維持を行う党人政治家】に対する不満が高まっていることじゃろう。
 アスターテ連邦では最強硬派のグラス氏が、エル・ファシル共和国では同盟懐疑主義正統が両翼で支持を伸ばし、同盟軍との連携強化を推進するタカ派のペイリン首相が再選された。

オリベイラ氏
 一方でバーラト首都圏でも変容してきた。この選挙で見えてきた地方と首都圏の世論の動向を中心にサンフォード政権の顔ぶれと動向についてもなかなか興味深い。


ーー次号では今後のサンフォード政権の方針の予想と【交戦星域】世論の動向を両教授から伺いたいと思います。


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