第六十二話 二人乗りその二十
[8]前話 [2]次話
「すぐ慌てるしね」
「そうですか?」
「怠け者だし」
「そうは思えないですけれど」
「それに短気だし」
「ちょっと怒りっぽいところはありますね」
最後のところは肯定してきました。
「確かに」
「そうした性格だから」
それでというのです。
「私としてもね」
「癖性分はありますか」
「誰でもあってね」
「あの、先輩が怠け者とは」
阿波野君は私のその癖性分について言ってきました。
「別に」
「思わないのね」
「何処がですか?」
逆に、という言葉でした。
「先輩怠け者なんですか」
「自分で思うにはね」
「全然そうは思えないですが」
「そうなのね、阿波野君は」
「いつもいさんでますから」
「阿波野君にはそう見えても」
実は、なのです。
「私は怠け者よ」
「そうですか」
「そしてお転婆なのよ」
このこともお話しました。
「実はね」
「女の人らしいですけれど」
「昔はそうだったのよ」
「本当にそうですか?」
「少なくとも私自身はそう思ってるわ」
「そうですか」
「ええ、あと昔はクラスの女の子では背が高い方だったの」
私がこう言うとでした。
阿波野君は笑って私にこう言いました。
「それは違いますね」
「そのことは否定するの」
「先輩の勘違いです」
こんなことを言ってきました。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ