第十一幕その二
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「それで」
「あの人達は幸村さんが最期に逃がしたと聞いているわ」
「そうだったの」
「私が最初に聞いたことだと、ただ」
「あの人達も生きていたのね」
「オズの国でわかったわ」
このことがというのです。
「本当に」
「そうだったのね」
「皆秀頼さんをお助けして」
そしてというのです。
「逃げ延びていたのね」
「よかったわね」
「十勇士の人達も皆生きていて」
「幸村さんもだったのね」
「そうだったからね」
「よかったわね」
「ええ、大坂の陣で最期お亡くなりになったと思っていたから」
恵梨香は幸村さんが大好きです、だから余計に悲しかったのです。
「本当によかったわ」
「確かに幸村さん恰好いいわ」
ナターシャも思うことでした。
「強くて頭がよくて立派な性格で」
「非の打ちどころのない人だよね」
カルロスが見てもです。
「あの人は」
「最後の最後まで立派だったし」
神宝の言葉には感銘がありました。
「素晴らしい人だったよ」
「戦国時代の最後の最後にああした人が出たなんて」
ジョージも幸村さんについて言いました。
「ドラマだよね」
「そうよね、織田信長さんも恰好いいけれど」
恵梨香はこの人のお話もしました。
「幸村さんもなのよね」
「それで今はオズの国におられてだね」
木挽きの馬も言ってきました。
「楽しく過ごされているんだね」
「十勇士の人達と」
「それはいいね」
木挽きの馬はこう言いました、すると。
ふとです、目の前に佐助さんが出てきました、皆の前にさっと降りてきて右膝をついた姿勢で言ってきました。
「久し振りでござるな」
「一体どうしたんですか?」
「いや、ふとお見掛けしたのでまさかと思ったら」
佐助さんは恵梨香に立ち上がって答えました。
「グリンダ殿だったので挨拶に伺ったのだよ」
「そうなんですな」
「実はそれがしあの後は屋敷に戻り」
「幸村さんのお屋敷ですね」
「そこに修行に出ていた小助と清海も戻り」
「お二人ともお会いしました」
「聞いておるぞ、それで我等は揃ったところで」
それでというのです。
「殿の提案で今は旅に出ているのだ」
「そうでしたか」
「殿に大助様に」
「十勇士の人達でですね」
「左様、奥方様が留守を護って下さると言われてな」
「幸村さんの奥さんですね」
「殿の奥方に相応しい方だ」
佐助さんはこのこともお話しました。
「実にな、その方が留守を護られてな」
「そうしてですね」
「我等は今は旅に出ている、目的地はないが」
それでもというのです。
「楽しくな」
「そうなんですね」
「佐助、我等も来たぞ」
黒髪を剃らずに後ろで髷にしたクールで整ったお顔立ちの青い忍装束の男の人が出て
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