第二章
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
夫婦は同じ街にリーという中国系の家があることを知った、結構な動物好きで五匹の犬にオウムそして亀と暮らしているが。
その家のことを聞いて夫は妻に話した。
「その家にもなんだ」
「虐待されていた子がいる」
「過去ね、何でも前の飼い主にもう使われていない別荘に捨てられて」
そうしてというのだ。
「ずっとそこで独りぼっちだったらしいよ」
「それは酷いわね」
「壊れた窓から人をすがる目で見ていて」
「それで保護されてなの」
「リーさんの家に引き取られたらしいんだ」
「うちのウィジーもそうだけれど」
「可哀想な犬ね」
「うん、それでね」
夫は妻に話した。
「一度ね」
「そのお家に行って」
「リーさんと話してね」
「そのワンちゃんともなのね」
「会ってみようか」
「いいわね」
妻は夫の言葉に頷いて答えた。
「それじゃあね」
「あちらに連絡してね」
「お話しましょう」
夫婦で話してだった。
二人は実際にそのリーの家に行った、リー家は夫はシャオロン妻はミニーといった。夫は中国系であったが妻はイギリス系で外見にも出ていた。
シャオロンは夫婦が家に来るとすぐに自分の家の生きもの達を紹介した。
「男の子の亀のウンピョウです」
「中国系の名前ですね」
「はい、この子は女の子でサリーです」
今度はオウムを紹介した。
「どの子達も保護した子で」
「それではワンちゃん達も」
「皆そうです」
今度は犬達を紹介した、まずは垂れ耳の白い大型犬だった。
「女の子でミンミンといいます」
「ワン」
「男の子でクアンユーです」
灰色で中型の犬だった。
「ワォン」
「女の子でメリーです」
茶色の毛の小さい犬だった。
「ワンワン」
「男の子でビンチェンです」
白の毛のプードルである。
「キャンキャン」
「どの子もそれぞれの事情で」
「保護されていてですか」
「引き取りました、こうした子はどうしてもいますね」
「そうですね、うちの子もですし」
スティーブはシャオロンに苦い顔で答えた。
「人間もそうですが」
「気の毒な境遇の子がいます」
「全くですね」
「少しずつでもそうした子がいなくなる」
「そうしていきたいですね」
「私は常にそう思っていまして」
シャオロンはさらに話した。
「それでこの子達を育てています」
「そうですか」
「どの子も少しずつですが懐いてくれています、そして」
「そしてとは」
「この子もです」
「ワン」
また一匹犬が来た、耳が立った黒犬でわりかし大きい。シャオロンはその犬をスティーブとクリスティーナに見せて話した。
「その別荘に捨てられていた子です」
「その子がお話の」
「はい、名前はハムといいまして男の子です」
「そう
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ