122 大戦の日までに
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戦いが来るのか・・・)
北勢田は決意する。この手紙の依頼を断るわけには行かないと。
かよ子の家に三河口が訪れた。
「こんにちは」
「あら、こんにちは」
「お、お兄ちゃん・・・」
「山田さん、そしてかよちゃん・・・。そちらにも異世界からの手紙が届きましたか?」
「ええ、届いたわよ」
「わ、私の所にも来たよ!」
「やっぱりな、藤木茂って子は異世界にいる。彼は確かかよちゃんのクラスメイトだったよな?」
「うん・・・」
「俺の所にも同じ手紙が来た。きっと、今まで以上に激しい戦いになると俺は思う」
「うん、私も気を付けるよ」
「そして、あの剣も絶対に取り返そう。俺の従姉達も来るとの事だよ」
「あの剣・・・!!」
かよ子はその剣を覚えていた。自分の持つ杖と同じ最上位の能力を有する道具である事。夏に赤軍に奪われ、赤軍の長がクリスマス・イブの日に名古屋で使用していた事。
「うん!」
「それじゃ、失礼します」
三河口は家を出て行った。
(絶対にその剣を取り戻し、藤木君も連れて帰る!!)
かよ子は決意した。
杉山はブー太郎と電話をする前にその手紙を読んでいた。そしてブー太郎との電話を終えた後、もう一度手紙を読んだ。
(戦いか・・・)
そして杉山は自分を好きになっている女子が頭に浮かぶ。そして東京のあの気の強いピアノが特異な女子も。
(あいつらもきっと大変な目に遭うんだろうな・・・)
杉山は夏休みに会ったその女子に悪戯はしたものの、どこかで違う思いを感じていた。しかし、あのおっちょこちょいの女子の事も見捨てずにはいられなかった。そして部屋のドアがノックされる。
「さとし」
姉が入って来た。
「ああ、姉ちゃん」
「あんたのとこにもこの手紙来たでしょ?」
「ああ、うん・・・」
「勿論、手段は一つって解ってるわよね?」
「ああ、行くつもりだぜ・・・」
「なら、必死で頑張るのよ。それから大野君とも喧嘩しちゃダメよ」
「わ、解ってるよ」
「そうよね・・・」
姉は部屋を出て行った。
(俺は何の為に異世界に行く?そうだよな、あの赤軍のバカな事を成功させない為、元の日常を取り戻す為だよな!!)
杉山は己を振り返った。
大野はにも異世界からの手紙を読むことはできた。
(行かなきゃダメだよな・・・。杉山達と共に・・・)
大野も覚悟を決めた。自分の為にも親友の杉山の為にも、そして多くの友達、この日本の為にも元の日常を取り戻すと・・・。その晩、大野家の夕食にて・・・。
「父さん、母さん、俺は異世界に行かなくちゃいけないんだ。元の日常を取り戻す為に、この異世界からの手紙がその証だよ」
「あら・・・。そうなの」
大野の両親は息子の決意に反対はしなかった。大野の両親
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