暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
122 大戦の日までに
[1/4]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
 かよ子は手紙を読み終えると母が部屋に入って来た。
「かよ子、手紙を読んだのね」
「うん・・・」
「お母さんの方にも来たわ。私も行く事になるの。かよ子、向こうの世界に行くという事は今まで以上に危険な戦いになるわ」
「うん、おっちょこちょいして迷惑にならないか心配だよ・・・」
「でも、隣のおばさんの家にも来ているし、隣のお兄ちゃんも一緒に来てくれるわ」
「うん、私、今まで以上に頑張るよ!」
 かよ子の決心は並ならぬものだった。

 三河口は居候中の家に戻って来た。
「只今帰りました」
「健ちゃん、お帰り。そうだ、健ちゃんにも手紙が来てたよ」
「え?はい」
 三河口は部屋に行き、手紙を見た。内容はかよ子の所に来たものと同じ内容だった。
(向こうの世界に行くのか・・・。この大戦の時は必ず訪れると俺は予感していた。だが・・・)
 三河口は内容にふと気づいた。
(藤木茂ってかよちゃんのクラスメイトだよな・・・。奏子ちゃんの近所に住む笹山かず子って女の子を好きになっていた・・・)
 三河口はふと電話を掛けた。
「もしもし。徳林奏子ちゃんのクラスメイトの三河口と申します。奏子ちゃん、いますか?」
 掛けた相手は奏子だった。
『もしもし。三河口君、どうしたの?』
「実は帰ったところ、俺宛てに手紙が来ててね。それも異世界からで内容はその手紙を受け取った者は異世界に来てそこの人間と共闘して欲しいというものだったんだ」
『あ、私の所にも来たよ』
「そうか、これは必然か偶然なのか・・・。それより、その手紙によると赤軍は政府に異世界の道具・杯・杖・護符を渡す事と引き換えに行方不明の藤木茂って子を返すとの事だ。これで俺は藤木君は異世界に連れて行かれたと確信したんだが・・・」
『うん、私もそれは嘘じゃないと思う』
「その藤木って男子は確か奏子ちゃんの近所に住む笹山かず子ちゃんが好きだった男子だよな?」
『うん、そうよ』
「やっぱりか・・・。奏子ちゃん、俺達が異世界に行く日が来たら一緒に戦おう』
『うん、私も頑張るわ!』
「それじゃ、失礼」
『うん、またね』
 お互い電話を切った。三河口は叔母の元に行く。
「おばさん、これから大変な事になりますね」
「手紙を読んだんね・・・。でも、大丈夫よ。赤軍でも異世界の敵でも、必ず勝たなきゃって思わんとだめよ!」
「はい・・・。ですが、文化祭の時、赤軍の奴に俺の能力(ちから)を複製され、その機械を量産して奴等も俺と同じ能力(ちから)を持つとなると・・・」
「大丈夫!そんなんで気にしちゃあかんよ!その対策をこれから練りゃいいんだから!」
「・・・はい」

 長山の家にも手紙が来ていた。長山にもその字は読めた。長山は威圧の能力(ちから)を持っているゆえに三穂津姫から神通力の眼鏡を貰
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ