第三章
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「だから絶対にだ」
「ふわりちゃん捨てないですね」
「そうしますね」
「じゃあもうふわりちゃんは安心だな」
「保健所に捨てたって聞いてどうなるかと思ったけれど」
「もうそれなら」
「本当に」
「ああ、ふわりはずっと俺達の家族だ」
文太は言い切った。
「だからな」
「それじゃあ時々会いに行きますわ」
「ふわりちゃんにそうさせてもらいます」
「無事でよかったですよ」
「こんな連中から離れて」
皆文太達には笑顔で言った、そして。
二人を睨んでいた、二人は苦い顔であったがここで法事を取り仕切った本家の家長が言った。二人のそれぞれの両親と祖父母が批判こそしなかったがそれでも苦い顔で二人を睨んでいるのも見てだった。
「二人の食事下げろ」
「ここで食う価値ないからですね」
「その資格がないからですね」
「もうこの二人は絶縁だ」
強い言葉だった。
「親戚全員からな、反対の奴はいるか」
「・・・・・・・・・」
誰もいなかった、こうして。
二人の食事は即座に下げられた、家長は二人を睨んで言った。
「二度と親戚の誰の家も跨ぐな、戸籍からも義絶しておくからな」
「たかが犬を捨てた位で」
「犯罪もしてないじゃないですか」
「犬一匹でそんな」
「いらなくても山とかに捨ててないですよ」
「私達が買ったものですよ」
「そんなの好きにしていいじゃないですか」
二人は抗議した、しかし。
課長は二人を怒りに満ちた顔で見て言い返した。
「今のお前等の言葉が全てだ、二度と生きものを飼うな。飼ったと聞いたら親戚総出でお前等の家に行って生きもの助け出すからな」
「二度とふわりちゃんみたいな子出したら駄目ですよね」
「こいつ等は絶対にそうしますよ」
「最初は可愛がって後はポイですよ」
「いらないって言って」
「そうするからだ、そして今すぐここから出て行け、何があっても来るな。ここにいる奴全員に言っておくぞ」
今度は親戚達に話した。
「この二人何があっても助けるな、悪事を働いたら容赦するな」
「わかりました」
「そうします」
「縁切ってそうします」
「何があっても助けないです」
「こいつ等にそんな価値ないですから」
親戚の誰もが言った、そしてだった。
二人はそのまま叩き出された、子供を抱いたまま。後には塩が撒かれた。
全てが終わってから後は食事になり皆文太達にふわりのことを聞いた、誰もがふわりの話を聞いて和気藹々となった。
法事が終わって解散となって文太達も家に帰った、洋介は車から出てから一緒に出た両親にこんなことを言った。
「親父が言った意味わかったよ」
「私もよ」
母も言ってきた。
「こうしたことだったのね」
「面白いことってな」
「そうだ、あいつ等は馬鹿で無神経だ
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