120 混乱する政府
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まして私達に説明させてください」
「何者だね!?」
「私はフローレンス。そしてこちらはイマヌエル。私達は異世界から参りました者です」
異世界から来た者として議員・官僚達は騒然とした。
「では、そのフローレンスにイマヌエルとやら、こちらに来て説明をお願いしよう」
「フローレンス、私が話そう」
イマヌエルが喋り出す。
「異世界には二つの世界があります。平和を主義とする世界、そして戦争を正義とする世界。その二つの世界の中で私達は平和主義とする世界を創り出しました。ですが、その別の世界、戦争を正義とする世界ができ、我々が住む平和主義の異世界を脅かしているのです。その上、その戦争主義の世界の人間達は日本赤軍と同盟を組み、協力し合ってそれぞれの目的を達成しようとしているのです」
「で、その異世界の道具ってのは何かね?」
三木首相が質問した。対してフローレンスが返答する。
「それは、この日本が終戦を迎えました時、我々が貧困に喘ぎます当時の子供達に授けました道具です。東京の者に杯を、静岡の者に護符を、同じく静岡の者に杖を、そして広島の者に剣を。この、杯、護符、杖、そして剣は我々の世界において最上位の能力を有します道具なのです。終戦の混乱が収まりました時、その授けた四つの道具を持つ子供達に一度封印し、次の代の子に引き継ぎますようにお願い致しました。しかし、剣のみは相手は継ぐ子はおろか結婚もしていませんでしたので、日本赤軍にそのまま奪われましたのです。他の三つ、杯、護符、杖は元の持ち主の子に受け継がれ、赤軍や異世界からの侵略者に対抗しております。その杯、護符、杖を赤軍に渡しますと、間違いなくこの国は赤軍に乗っ取られます」
「じゃあ、あんたらに何か策はあるのか?」
議員の一人がぶっきらぼうに質問した。
「勿論、練ってあります」
イマヌエルはそう言うと手を床にかざす。発言台の上に杯、護符、そして杖が現れた。
「これは私達が授けた道具の偽物です。これを赤軍との取引にお渡しください。そして、我々もグズグズしてはいません。赤軍の総長が四月の下旬に行った戦争を正義とする世界とこちらの世界の接続、それによってこの地に自身のような振動が起きました。それに対して我々は異常事態して日本各地の老若男女に異世界の道具を与え、守るように戦ってきました。ですが、杖、護符、杯の場所が分かってしまった今、これ以上『ここ』に置いて戦わせるのはまずい」
イマヌエルに代わってフローレンスが喋る。
「その為に、一旦杯、護符、杖の所有者を含め、その道具の所有者達を私達の世界に一旦お預かりしまして戦ってほしいのです。私達の世界と協力して戦争を正義とする世界を滅し、藤木茂といいます少年と剣の奪還の為に。そうしますと赤軍の勢いも失えます」
「そして日本国憲法第九条は絶
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