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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
魔法絶唱しないフォギア無印編
魔法使いの帰省・透の場合
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護下に置かれると言うのも、まぁ納得は出来る。
だがそれと戦う事は別問題だ。
「2人とも、今からでも遅くはない。戦いから身を引くんだ」
自分の息子と友人の娘がこれ以上危険に近付くのを引き留めようとする航の言葉は、1人の親として間違ったものではない。
しかし、2人は航の言葉に異を唱えた。
「そうはいかないんだ、航おじさん。あたしはもうとっくに、子供だからで済まされない罪を犯しちまった。償わないと、透にも顔向けできない」
「だがそれは、仕方のなかった事だろう? 私が言うのもなんだが、大人の勝手に振り回された結果だ。全部が全部、クリスちゃんが悪い訳じゃない」
「それでも、あたしの所為で沢山の人に迷惑を掛けたのは事実なんだ。それをなぁなぁで済ませるなんて、それこそ間違ってる」
クリスの反論に航は思わず閉口した。彼が思っている以上にクリスの意志は固かった。ここら辺、先日透について来ようとするクリスを言葉で止めきれなかった自分と重なって透は思わず苦笑する。
それはそれとして、透にだって二課に所属しなければならない理由がある。ジェネシスはまだ健在なのだ。彼らを止める為には、颯人だけでなく透の力も絶対に必要だった。ここで投げ出す訳にはいかない。
何より──────
〔魔法の力はただ戦う為だけの力じゃない。誰かを助ける事も出来るんだ。結果的に手に入れちゃった力だけど、力があるならそれを誰かの為に使いたい。助けられる力があるのに、自分が可愛いからって助けられる人から目を逸らすなんて僕には出来ない〕
「透……」
〔だから父さん、お願い。僕に二課で誰かを助ける事を許してほしい〕
手にしたメモ帳にそう記し、透は航に頭を下げた。その隣で、クリスも頭を下げている。
2人に頭を下げられて、航は頭を抱えて溜め息を吐いた。
「……はぁ。これも血筋って奴か。ここまで似なくてもいいだろうに」
2人の意志の固さは良く分かった。しかしそれでも、子供だけで全てを決める事に航は頷き切れない。
そう思っていると、インターホンが鳴った。こんな時に一体誰だと航が話を中断してインターホンに出た。
「はい、北上です」
『突然失礼します。私、日本政府組織の特異災害対策機動部二課の司令を務めております。風鳴 弦十郎と言う者です。少しの間お時間を頂けないでしょうか?』
まさかの肩書を名乗る相手の来訪に航は言葉を失い、インターホンのマイクから聞こえてきた声に少し離れた所からそれとなく聞き耳を立てていた2人も顔を見合わせた。
取り合えずこれは待たせてはいけない相手だと、航は弦十郎を招き入れた。そうして入ってきた弦十郎に、クリスがすかさず声を掛けた。
「おいオッサン、何で来たんだよ!? あたしら今
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