第119話
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門としている隠密タイプの執行者らしいから、”死線”がガイウス達の所に寝返れば鉄血宰相達にとっては貴重な腕利きの隠密も失う事になるから、鉄血宰相達にとってもかなり痛いと思うよ。」
「くっ………こんな時に限って悪知恵を……!貴女やギュランドロス様といい、何故その悪知恵を他に生かすことができないんですか……――――――貴女の話はわかりましたから、いい加減さっさと行きなさい、パティ!!」
「了解〜。それじゃ、紅き翼は次やり合う時には死線と共に今よりもっと強くなってあたしをもっと楽しませるように頑張りなよ〜。」
パティルナの正論を聞くと一瞬唇をかみしめて頭痛を抑えるかのように頭を抱えてパティルナを睨んだ後疲れた表情で溜息を吐いたが、すぐに気を取り直してパティルナに指示を出し、エルミナの指示を了承したパティルナはひらひらと片手を軽く振りながら部隊を率いてその場から去った。
「全く…………――――――今回の件が上手く行ったのは様々な要因が重なったからです。2度と今回のような”幸運”に恵まれる事はないと思った方がいいですよ。――――――総員、行動再開!」
「イエス・マム!!」
パティルナ達が去った後溜息を吐いたエルミナはアリサ達に視線を向けて忠告をした後クロスベル帝国軍と共にログナー侯爵邸へと向かった。
「よ、よくわかんないけど、連合はシャロンさんを狙うつもりはないって事だよね……?」
「ああ………今回の件が終わったら、パティルナさん達には改めてお礼を言った方がいいだろうな。」
エルミナ達が去った後我に返ったエリオットの言葉に頷いたガイウスは静かな笑みを浮かべた。
「ふふっ………お嬢様達の”愛”を裏切ったわたくし如きが………お嬢様達どころか………リィン様達や………パティルナ将軍閣下にまで……未だに”愛”を頂けるなんて……わたくしは……本当に果報者……です……わ………」
「シャロン!?しっかりして!お願いだから目を開けて、シャロン―――――ッ!」
その時シャロンは今までの戦闘の疲労や傷によって限界が来た為、微笑みながら気絶して地面に倒れ、それを見たアリサは慌ててシャロンにかけよって必死な様子でシャロンに声をかけ
「ガイウス!僕はシャロンさんの手当てをするから、ガイウスはトマス教官達の方をお願い!」
「わかった!」
その様子を見たエリオットとガイウスは手分けして回復魔法や薬でシャロン達の手当てを始めた。
〜少し前・ログナー侯爵邸・エントランス〜
ベルフェゴールがベアトリース達に戦闘の中止を告げる少し前、エリゼ達とオリヴァルト皇子達が激戦を繰り広げてそれぞれが攻撃を放った瞬間、戦場の中心部にアイドスが転移魔術で現れると共にドーム型の結界を展開して双方
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