妖精学園
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長のエルザさんの提案によりそのまま一緒に帰路につく俺たち四人。その際に妙な霧吹き売りとすれ違ったが、彼は何か叫ぶとその場を足早に立ち去っていく。
「なんだったのかしら、あれ」
「気にするな。時々ああいう行商人が来るんだ。それよりも・・・」
「「「??」」」
突然辺りをキョロキョロし始めるエルザさん。彼女はこれから犯罪でもするのではないかというほどの勢いで辺りを見回した後、こちらへと向き直る。
「じ・・・実はだな!!」
「「「は!!はい!?」」」
あまりの圧力にエルザさんが大きく見えて恐怖を感じた俺たち。しかし、今度は俺たちよりも小さくなったのではないのかと思うほど、縮こまってモジモジし始める。
「その・・・えぇっと・・・」
ここでは人も多いのでと場所を移動した俺たち。街に流れる河の前の階段に腰掛けると、彼女からの言葉に驚愕した。
「えぇ!?デートに誘われた!?」
「素敵ですね!!」
「シー」
エルザさんは他校の学生からデートをお誘いされたらしい。それにルーシィさんとウェンディが盛り上がっていると、彼女の隣に座っていたルーシィさんの顔面に拳が入る。
「声が大きいぞ」
「すみません・・・」
「ル・・・ルーシィさん・・・」
「大丈夫ですか?」
可哀想すぎる光景に何とも言えなくなっていると、エルザさんはそんなことなどお構い無しに語り始める。要するに、彼女は普段は真面目で服など気にしたことがないから、それを俺たちに選んでほしいというわけだった。
「着ていく服を選ぶのね!!任せて!!」
「楽しそうですね!!」
それを聞いたお年頃のルーシィさんとウェンディは楽しそうな表情になる。そのまま狼狽えているエルザさんの手を取ると、彼女たちは自分たちの行きつけの服屋へと駆け込んでいった。
「うぅ・・・落ち着かない・・・」
服屋に入った俺は辺りを見回した狼狽えていた。理由は簡単、彼女たちの行きつけのお店は女性用の服しかない店だったのだから。
「シリルもちゃんと付き合ってよ」
「いや・・・でも男の俺がいていいのかな?」
「大丈夫!!シリルが男の娘なんてわかる人絶対いないから!!」
「それはそれで傷つく!!」
子の発音がおかしかった気がするけど、それを今は気にしない。ウェンディに引っ張られて試着室の前に立つと、カーテンが忙しく開閉しており、その度に服が変わっているエルザさんの姿があった。
「着替え早っ!!」
「見せる気無さすぎ!!」
「メガネは外さないんですね」
「生徒会長だからな」
あまりの高速着替えに服が似合っているかどうかを確認する暇すらない。そんなことを思っていると一通り着終えた彼女は
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