欠食児童は栄養をとれ
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中身がこんなんだからちょっと変わってる自覚はあるけど、でもそれ程オカシイ言動はしてない。何故ならば、そこまで話さないようにしてるからね。
デザートの桜餅を頬張りながら、ほうじ茶を喉の奥へと流し込む。うん。美味〜。今度は洋菓子がいいかなぁ、しかし自分が作っても不自然じゃない年齢まで我慢すべきか。いやそれだと時間が掛かりすぎる。
ならばお母さんと挑戦するしかないだろうと、すっかりデザートの事で占められている私の耳に、ナルトのわざとらしい咳払いが届いた。
あ…。忘れてた。
「食ったってばよ」
「口調」
「…出たり出なかったり。表だとてばよ、って話すから割と癖になってる。で、ちゃんと自己紹介してくれんだろ?」
下から睨みつけるようにしてくるナルト。瞳の色は同じ青色。そんな事を思いながら、私は一回だけ頷く。
「勿論。俺は夜月ランセイ。相棒は天華。お前の腹の中の対の存在だ。となると俺はさしずめ裏人柱力という所か」
天華は影尾獣って呼ばれる存在で、尾獣以上に闇に葬り去られた存在なんだって。十尾が九つに分かれる時に生まれた存在だとかいうけど、その辺りは不明。
私の一族に伝わりつつ、ひっそりと暮らしたとか。
「…裏人柱力?」
「あぁ。天華は銀毛白面九尾の狐だ。これは内密にな。俺の一族に伝わる…多分四代目しか知らない事実だ」
私の言葉に、ナルトは息を飲み込んだ。
これは両親からじゃなくて天華から聞いた話しだけど、四代目に保護されたとか。まぁ、実際は四代目になる前みたいだけどね。
その辺りの経緯はまだ詳しく聞いていないけど、きっと録でもない事があったんだろうなとは予想がつく。
だから両親も天華も、詳しく話さないんだろうと思うしね。まだ、だけど。
「だから、対だ。まぁ、対だから友達になりたいわけじゃない。その辺りの判断はナルトに任せる」
はっきり言って傷の舐めあいなんかじゃない。
私は天華といる事で傷なんて負った事がない。
ナルトに対して申し訳ない気持ちもないわけじゃないけど、元々それがなくても友達になりたいと思ってたし。
けれど淡々と喋る私を怪訝に思ったのか、ナルトの整った顔が突如目の前に沸いた。沸いた? うん。沸いたで問題なし。
「ふぅん。邪魔になりそうなら遠慮なく切り捨てるけど――いいよ。友達になってやるってばよ?」
にかっと、表のナルトの笑みを浮かべるんだけど。
「ぅわ。その笑顔引くな」
どうにも裏の、本当の顔で今まで話していた所為か、原作らしいナルトの笑みに拒絶反応がっ。あのニヤリ、な口元の端だけを上げるアルカイックスマイルから一転、にこやかな人懐っこい笑みを浮かべられてもねぇ…。
鳥肌のたった腕を撫でていたら、ナルトが微かにだけど眉間に皺を寄せた。
「アンタ…相当失礼だな。無邪
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