第106話 難楼討伐 後編
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拘束の手を緩めてしました。
「ごほ、ごほ・・・・・・。死ぬかと思ったのです〜」
風は咳を吐きながら私に抗議をしました。
「正宗様、あの女達は何なのです。納得できるように説明していだきます」
「はい」
「はい」
私と風は冥琳の剣幕に気圧され、洗いざらい話すはめになりました。
「何と言うことをなさるのです。風! これはお前の入れ知恵なのか?」
冥琳は風を一睨みして詰問しました。
「ええ、そうなのです〜。ですが決心されたのは正宗様です」
風は私を見て、援護射撃を求めてきた。
「ああ、その通りだ。想定していた結果とは随分とずれているがな」
「揚羽殿は無理に難楼の勢力を取り込む必要なしと言われたはずです。何故、こんな真似をしてまで、彼らを救わねばならないのです。正宗様が彼らに女の献上を要求した以上、その女達を正宗様は懐で養わねばならなくなりましたぞ。確認した限りでは千人位。更に女達の子供が三百人。そして、その中に難楼がいることも懸念の材料です。彼女は正宗様の御命を狙うかもしれませんぞ。あなた様を亡き者にすれば、状況を一点させると考えているやもしれません」
冥琳は頭が痛そうでした。
「冥琳、名案はないかな」
私は申し訳なさそうに冥琳に尋ねました。
「こうなる前にご相談いただきたかったです。ですが、降伏を拒否された時点で、それを知った白藤達が喜び勇んで烏桓族を嬲り殺しに向ったのでしょうし・・・・・・。緊急の事態であったことは事実ですね」
冥琳は頭が痛そうな表情をしていましたが、暫くすると私を優しい表情で見つめました。
「正宗様、あなた様のお気持ちは良く分かりました。この一件は万事、この冥琳にお任せください」
「私も出来る限りのことは協力する」
冥琳の力強い声に暗い心に光明が灯りました。
彼女が女神様のように見えます。
彼女は美しく、私に陰日向となく私を支えてくれる優秀な家臣です。
「ええ、正宗様には十分にご尽力していただきます」
冥琳は少々顔を赤らめ私を見て言いました。
何を恥ずかしがっているのでしょうか?
「正宗様には難楼が献上した生娘から妾を数人お選びください」
「お、おい・・・・・・。冥琳、何を言っているんだい・・・・・・」
私は冥琳を見て狼狽えました。
風の方を見えると、彼女は私にご愁傷様ですと私を哀れむような表情で見ました。
「難楼達に女を差し出せと言っておきながら、ただ放置しては『正宗様が難楼達から手に入れた女を弄び陵辱の限りを尽くしている』などといらぬ風聞が立ちます。ならば、その中から妾をお選びになり、伽の相手をさせればよろしいでしょう」
「どうしてそうなる。
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