第六十二話 二人乗りその十三
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「本当にね」
「そうですか、それで詰所に行けば」
「いきなりお話が飛んだわね」
「飛んだかっていうか僕にとっては続いています」
飛んでいなくてというのです。
「ずっと」
「そうなのね」
「はい、じゃあもう少し神戸にいますから」
「そうなのね」
「毎日時間があったら」
その時はというのです。
「教会に来させてもらいます」
「来る前にはメールしてね」
「事前にですね」
「こっちも用意しないといけないから」
「そのことはちゃんとですね」
「そうしてね」
「そうさせてもらいますね、僕にしても」
阿波野君は私に言ってきました。
「いきなり今日行くとか言って行かないですし」
「いきなりはしないのね」
「行っていいですかって尋ねます」
「そうするのね」
「叔父がそうでしたから」
「その今は何処にいるかわからない人?」
「その叔父がいきなりそう言っていつも家に来て」
そうしてというのです。
「何の遠慮もなく大飯喰らってお風呂入ってお布団で寝て朝ご飯も食べて」
「図々しくっていうのね」
「そうだったんですよ、その叔父の母親が甘やかしていて」
「しかも働いてなくてっていうのね」
「はい、尚且つ恩知らずで」
このことも言ってきました。
「そんな風だったので」
「阿波野君のお家にも来てたの」
「その時その母親も家にいまして」
あくまでお祖母さんと言いません、阿波野君はどうもその辺り物凄く複雑で殺伐とした家庭の事情を感じます。
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